看護記録の書き方のキホン

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略語・造語・記号などの使用

看護記録の構成要素ごとに規定された書式・様式に基づいて、
記号や略語も各施設で作成している「診療記録に使用する略語集」に沿って使用するようにします。

診療記録に使用する略語集で決めてある略語を使用

「診療記録に使用する略語集」で決めてある略語を使用し、
記録の効率化を図ることができます。

 

たとえば、「PVC(心室期外収縮)」、「Af(心房細動)」などが
「診療記録に使用する略語集」で決められている略語です。

使用を認められていない略語

使用を認められていない略語は使用しません。

 

×「両肘打撲痛あり、発赤軽度あり、VS著変なし、医師へ報告する、診察結果経過観察となる。」
→ 〇「BP110/64mmHg、P78/分、四肢に内出血斑なし、擦過傷なし、「肘がちょっと痛い」といわれる。疼痛スケール2/5、両肘打撲による軽度発赤あり、圧痛あり、前頭部腫脹なし、瞳孔不動なく左右とも3.0mm大で、対光反射左右ともあり。」

 

VS著変なしと略さず、測定し、観察したバイタルサインを記載します。
転倒事故などの発生時は、フローシートとは別に、経時記録に記載しておくと経過が分りやすくなります。
疼痛はスケールで記載すると、時間経過後の変化も分りやすくなります。

略語・造語・記号などの使用例

@ 日本語と外国語を混合している造語は使用しません。

 

例) ×「パニくる」→ 〇「パニック状態」
   ×「ガス抜き」→ 〇「排気」

 

A 日本語とローマ字を混合している造語は使用しません。

 

例) ×「G音」→ 〇「腸蠕動音」
   ×「R側」→ 〇「右側」

 

B 意味不明な略語は使用しません。

 

例) ×「点注」→ 〇「点滴静脈内注射」
   ×「インスリンの決め打ち」→ 〇「指示通りインスリンを注射する。」

 

C 医学用語・看護用語の省略はしません。

 

例) ×「R苦」→ 〇「呼吸困難」
   ×「肺雑」→ 〇「肺雑音」
   ×「経管」→ 〇「経管栄養」
   ×「体交」→ 〇「体位交換」

 

D 不適切な記号は使わない

 

例) ×「排尿+」→ 〇「排尿あり」
   ×「排尿−」→ 〇「排尿なし」
   ×「体温↑」→ 〇「体温39.0℃」
   ×「体温↓」→ 〇「体温35.6℃」
   ×「説明が必要か?」→ 〇「説明が必要と考えられる」
   ×「ものすごい大声」→ 〇「大きな声で「痛い」と話された」