看護記録の書き方のキホン

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看護記録を効率よく書くコツ

看護記録を効率よく書くコツは、
「フローシートは、そのときに記入する。」
「チームカンファレンスで話し合う予定の患者さんの記録は、早めに書く。」
「記録が後回しになってもすぐに思い出すことができるよう、
メモにキーワードで残しておく。」

内科病棟に勤務する看護師の日常業務例

8:15 

 

・受け持ち患者さんの情報収集

 

患者さんの本日のスケジュールと共に「看護計画」、「前日までの経過記録」、
「医師のカルテ」を確認します。

 

〇業務組み立て例

 

Aさんは、上部消化管出血で禁食中、明日、胃内視鏡検査があるため、検査説明をし症状を観察する。

 

Bさんは、糖尿病管理入院、本日栄養指導受講予定。理解度を確認し、計画どおりにいけそうか検討する。

 

Cさんは、脳梗塞で入院。リハビリが開始され、食事はトロミ食を摂取。午前中に四肢可動チェックと食事摂取状況を確認する。

 

Dさんは・・・

 

Eさんは・・・

 

Fさんは・・・

 

と、患者さんそれぞれについて業務撫養を組み立てる。

 

入院予定の患者さんもチェック。

 

 

10:00 患者さんのケアに出発

 

Aさんの検温をする。

 

「先生にも言ったけど、胃の辺りがスッキリしない感じがする。」

 

Aさんに痛みや悪心、膨満感などがあるかどうかを聞き、
胃部や腹部の触診、聴診を行う。
Aさんから症状の増強が無いと返事あり。
様子を見て症状が強くなるようなことがあればすぐに伝えるように話す。

 

〇業務組み立て例

 

Aさんの訴えをSOAPに記録するため、
「胃すっきりしない感じ」と観察した胃・腹部の状況「膨満・緊張なし」を
自分のメモに書き留めておく。
午後の検温時に、検査の説明と症状の増強がないかをチェックし、
後でまとめて記録する。

 

フローシートを記入する。

 

 

10:10

 

Bさんの検温をする。

 

「栄養指導は始めて、なんだかむずかしそう」と話す。

 

「どうだったか教えてくださいね。」と声をかける。

 

〇業務組み立て例

 

看護目標は「自己の食生活の振り返りができる」だが、
そこまでできそうかな?

 

「受講前後の栄養指導に対する受け止め、理解度の確認」と自分のメモに書き、
あとでBさんと看護計画を検討、午後一番で確認。

 

 

10:20 

 

Cさんの検温をする。

 

バイタルサインの測定をしながらCさんと話す。

 

四肢を動かしてもらい、麻痺の状況や全身状態を観察する。

 

食事は誤嚥がないか確認する必要があるので、昼食時に付き添うことを話す。

 

〇業務組み立て例

 

フローシートの麻痺項目を記入する。

 

 

11:00 ナースステーションに戻る

 

検温のときに記録しきれなかったフローシートを記入する。

 

12:00 

 

Cさんの食事介助。

 

Cさんはスプーンに大盛で重湯を口に運び、一回咳き込む。

 

「ゆっくり少しずつ食べてください」と説明。

 

その後は少量ずつ摂取し、むせこむことなく全部摂取できた。

 

Cさんは食後、「早食いの癖がある、一度にたくさん食べちゃうんだよね。」と話す。

 

誤嚥を繰り返すと、誤嚥性肺炎の原因にもなること。

 

現在はリハビリの段階なので、食時摂取もリハビリであることを説明する。

 

「ゆっくり食べるように気をつけるよ。」とCさんから返事があった。

 

〇業務組み立て例

 

説明には理解を示してくれたけれど、側についていないと誤嚥する可能性がある。

 

看護計画はまだ継続の必要がある。

 

チームカンファレンスにかけるので、その前に記録を整理しておこう。

 

 

12:25 ナースステーションに戻る

 

休憩前にCさんの経過記録を記入する。

 

〇業務組み立て例

 

Sデータは、Cさんの言葉をそのまま記載。

 

O: スプーンの大盛で重湯を摂取したことによりむせこみがあった。

 

説明後は少量ずつ摂取し、むせこみなく全量摂取できた。

 

誤嚥の危険性を説明した結果、納得された。

 

A: 看護目標「誤嚥しない」は現在なし。

 

食事介助と食事摂取方法の指導と言うケアは妥当。

 

見守りの介助は誤嚥防止に有効。

 

P: 計画継続

 

 

13:00 

 

Bさんに話を聞きに行く。

 

「今まで1800キロカロリーといわれてもイメージできなかったけど、
病院の食事を食べるようになってからわかるようになってきた。
家ではだいぶ食べすぎていた事も分った。
家だと残したら勿体無いのでつい食べてしまう。」
と、自分の食生活について振り返る発言があった。

 

渡されたパンフレットには、メモがされており、
栄養士の話を聞いていた様子が伺えた。

 

〇業務組み立て例

 

受講前は難しそうと言っていたが、受け止め、理解度は良さそう。

 

看護計画は先に進められそう。

 

チームカンファレンスで報告したいので、それまでに記録を整理しよう。

 

 

13:50

 

Bさんから聞いた話をもとに、経過記録を記入する。

 

 

14:00

 

チームカンファレンスを行い、BさんとCさんの看護計画の評価を行う。

 

 

14:45 

 

Aさんのところに訪室する。

 

症状について聞く。

 

胃内視鏡検査について説明を行うと、
「胃カメラの結果がよかったらご飯を食べられるかしら?」と話す。

 

〇業務組み立て例

 

午前中にAさんが話していた「胃の辺りがすっきりしない」といっていたSデータをもとに観察する。

 

医師へ検査後の患者の期待(胃カメラの結果がよかったらご飯を食べられるか?)を話し、記録しておく。

 

S: 「胃のあたりがすきりしない、胃カメラの結果が良かったらご飯を食べられるかしら」

 

O: 「胃・腹部の膨張や緊張、自覚症状の増強なし、検査については了解された。」

 

A: 「自覚症状、視診、触診の結果から、今のところ、出血兆候なし。食事再開の期待に対し、検査結果によっては心理的フォローが必要。」

 

P: 「観察計画を継続、医師へ患者の状況を報告」

 

 

15:15 ナースステーションに戻る

 

ナースコールの対応、明日の指示の確認などを済ませ、Aさんの経過記録を記入する。

 

 

16:00 準夜勤務のスタッフに引き継ぎを行う