看護記録の書き方のキホン

看護記録の記録時の注意点

看護記録に関しては、看護倫理と職業倫理、そして個人情報について留意する必要があります。

 

1981年、世界医師会総会で「患者の権利に関する世界医師会リスポン宣言」が採択されました。
そして、これにより、患者さんが、自己の医療情報を受け取ることができる権利を柱の一つとして提示しています。

 

つまり、いかなる医療上の記録であっても、
患者さんがそこに記録されている自己の情報を受ける権利が明確に提示されたということです。

 

患者さんは、医療の主役であり、
患者さんは自分に関する情報を基に、
主体的に意思決定ができる権利があります。

 

ですから、看護記録を記載する立場である看護師は、
なるべく丁寧に患者さんに情報提供を行う必要があり、看護記録を作成する必要があるのです。

情報の共有と守秘義務

保健師助産師看護師法の第42条の2に、
機密保持義務について定められています。

 

保健師助産師看護師法の第42条の2とは、
「保健師、看護師、股は準看護師は、
正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない、
保健師、看護師または準看護師でなくなった後においても、同様とする」とあります。

 

そして、助産師については、刑法第134条や、
母体保護法で秘密漏洩の禁止が定められています。

 

守秘義務は、第三者への情報漏洩を防ぐもので、
収集した情報の取り扱いに関する法的要素を含むルールとなります。

 

看護師の守秘義務と個人情報の保護については、
日本看護協会による「看護者の倫理網領」の第5条に明示されています。
ですから、看護師が守秘義務に違反した場合は、
法的に「刑事責任」、「民事責任」、「行政責任」が問われます。

 

さらに、それぞれの施設によって
個人情報や情報開示に関する規定が定められている場合が多いので、
その施設ごとの規定を守ることも必要です。

 

近年、インフォームドコンセントの考えが浸透しつつありますが、
このインフォームドコンセントが浸透したことによって、
看護師が知り得た情報は様々な医療チームメンバーに、等しく共有されるようになりました。

 

チーム医療は、患者さんを主役として行われる行為であるがゆえに、
一般的に情報共有は当然であると考えられていますが、
その情報には、患者さんの「プライバシー」と言う基本的人権に関わる事柄も多く含まれているので、
その取り扱いには十分注意をする必要があり、配慮しなければなりません。

看護記録の共通ツールとしての役割

看護記録には、共通のツールとしての役割があります。

 

ですから、患者さんと医療者との間、医療者と医療者との間での看護記録、つまり患者さんの情報を、
どのような目的で、どのような情報を、誰と共有するのかを
あらかじめ明確にしておく必要があります。

 

さらに、患者さんの情報を様々な医療チーム、スタッフの間で「共有する」と言うことを、
患者さんや患者さんの家族に説明し、了解を得ておく事も必要です。