ハイリスク薬
ハイリスク薬とは、注意が必要な薬剤のことです。
ハイリスク薬の定義は、医療施設によって異なりますが、
安全に使用するための業務手順書が施設ごとに作成されています。
ハイリスク薬を安全に使用するための業務手順書のベースとなるものは、
厚生労働科学研究「医薬品の安全使用のための業務手順」などです。
「医薬品の安全使用のための業務手順」には、
併用禁忌や重篤な副作用に注意が必要なもの、
呼吸抑制や心停止等に注意が必要なもの、
投与量に注意が必要なもの(Unitで設定された注射薬など)、
漏出により皮膚障害を起こすものなどが挙げられます。
医療機関では、このような注意すべき薬剤を「ハイアラート薬」と呼び、
商品名と成分名を明記し、投与時の注意を喚起しています。
ハイアラート薬を投与した際は、
感覚の麻痺、皮膚の発赤、痛み、熱感、腫れ、呼吸の異常など
患者さんの訴えや身体所見を注意深く観察し、
必要時には5分後、10分後にバイタルサインを測定します。
また、抗生物資の初回投与時には、
アレルギー反応が起こるリスクがあります。
ベッドサイドでの十分な観察とともに、
今までの薬剤アレルギー歴や既往歴を問診します。
副作用が出現した場合、
直ちに投与を中止し、状態に適した対応をとることが必要です。
投与時に注意が必要な薬剤の例
・抗悪性腫瘍薬
・免疫抑制薬
・抗不整脈
・抗てんかん薬
・血液凝固阻止剤
・ジギタリス製剤
・テオフィリン薬
・SSRI、SNRI、抗パーキンソン薬を含む精神神経用剤
・糖尿病治療薬
・膵臓ホルモン剤
・抗HIV薬
薬剤の配合変化
輸液の際には、薬剤の配合変化に注意する事も必要です。
持続点滴中に、側管から治療薬などを投与する場合は、
薬剤混合による配合変化に注意しなければなりません。
配合変化を起こすと結晶化したり、
変色や白濁、変質などを起こし、ルートを閉塞させてしまうこともあります。
配合変化を起こす薬剤の代表的なものには、
強アルカリ性薬剤であるネオフィリン?やラシックス?などがあります。
これらは、白濁しやすいため、酸性薬剤と投与するときには注意します。
白濁を防ぐためには、投与前後に一度メインを止め、
生食や蒸留水などをフラッシュするという方法がありますが、
生食や蒸留水でも配合変化を起こす薬剤もあるため、
確認することが必要です。
救急の場合で配合変化がよく起こる薬剤といえば、
ミタゾラムやアレピアチン?などがあります。
この場合は、三方活栓はなるべくルートの上流につけ、
ルート内での停滞時間を減らすように工夫します。
他にも、ヘパリンも、配合変化の多い薬剤として知られています。
輸液治療では、1ルート1薬剤が理想です。
ですが、1ルートから複数剤の投与が必要な場合もあります。
投与の際には、添付文書の確認、薬剤師に相談することで、
配合変化を防ぐことが大切です。
☆注射箋を受けたら注意することのまとめ
・配合変化しやすい薬剤かどうか。
・単独投与が推奨されている薬剤かどうか。
・濃度などで影響はないかどうか。
・24時間以上持続投与されていないかどうか。

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