看護師が訪問した時には、必ずバイタルサイン、呼吸状態、排痰状態を確認します。
発熱や肺音、静脈血酸素飽和度(SpO2)の低下などに変化が見られるときは、
無理にケアを進めず、状態にあった看護を行うことが必要です。
カニューレの交換は、患者さんの痰の量や性状によっても異なりますが、
目安としては2週間ごとの交換とし、医師が交換します。
気管切開部の消毒とガーゼ交換は、毎日必ず行います。
気管切開の消毒とガーゼ交換の際は、
ガーゼの汚れ具合などを観察して行い、
切開口の管理に注意しながら行います。
人工呼吸器回路の管理
人工呼吸器の主電源は、一つのコンセントから直接つなぐようにします。
人工呼吸器モニターの設定を毎日確認することが必要ですが、医師の指示がない限り変更はしません。
人工呼吸器が外れないようにしっかり接続すること、
安定するようにベッド柵などに固定する事も必要です。
人工呼吸器の蛇管(回路内)には、水がたまりやすいので、
患者さんのほうへ逆流しないように、
ウォータートラップに貯まった水は適宜捨てるようにします。
加温・加湿器の貯水槽の水は必ず精製水を使用し、
水位も適切な位置まで注入します。
痰の量や粘稠度など性状に合わせて湿度の設定をします。
万が一の故障やトラブルに供え、人工呼吸回路は3セット用意し、
交換や破損の時にも、常に予備のセットがあるようにしておきます。
アラームが鳴った時にはすぐに患者さんの状態を確認し、
アラームが鳴った理由を確認します。
まず、問題を解決してから、アラームをリセットします。
アラームの原因が、機器本体のトラブルであった時には
呼吸器のメーカー(業者)に連絡し、予備の機械との交換などを依頼します。
人工呼吸器回路の消毒や滅菌
人工呼吸器回路の消毒は、
SpO2のモニタリングと全身を観察しながら一週間を目安に看護師が行います。
使用した回路は分解して十分に洗浄し、
水道水を入れたバケツなどに回路が確実に浸かるようにして入れ、
指示された消毒薬を使用して消毒します。
その後、患者さんの家族などの介護者が水道水で洗浄し、
清潔な状態で乾燥させ、使用しないときには清潔な袋や専用ケースに保管し、
汚染しないようにします。
日常生活にかかわる指導
- 食事の援助
- 寝たきりの患者さんの場合は、
ギャッチベッドなどで上半身を起こして枕などを利用し、
食べやすい姿勢に整えてあげます。
むせてしまう場合は、食事中は必ず誰かが患者さんの目の届くところにいるようにしたり、
付き添いをします。
一度に口に入れる量を調節します。
飲み込みの程度に応じて加減すると良いでしょう。
食事中に激しくむせたり、呼吸異常が発生した場合は食事を中止します。
緊急時に備えて吸引の準備をしておきます。 - 吸引の方法
- 聴診器を使って痰の有無を確認し、
スクイージングなどを行ってから吸引します。
吸引は、気道内や気管内挿管チューブ内の分泌物を速やかに除去し、
気道の閉塞を防いで分泌物の蓄積による気道や肺の感染を予防するために行います。
適宜、吸引前に呼吸状態を把握すること、
呼吸リハビリテーションを実施し、吸引しやすくします。
必要物品をそろえて、減菌的に取り扱いをします。 - 体位変換の援助
- 臥床した状態で、身体を動かすことができない患者さんは、
関節の拘縮を引き起こしたり、褥瘡ができやすくなるので、
定期的に体位変換を行う必要があります。
体位変換によって人工呼吸器の回路が外れる事もあるかもしれないので、
介助者は複数で行うことが理想的です。 - 関節可動域訓練の援助
- 患者さんの状態に合わせて、自動・他動運動を実施します。
全く身体を動かすことができない患者さんの場合は、
他動的に理学療法士(PT)や看護師が全面的に援助をして訓練を実施します。
床上でも様々な運動をすることができます。
体位変換や清潔ケア時などに関節可動域訓練をすることができるように、
患者さんの家族や介護者にパンフレットなどを使用して、
少しずつでも実施することができるように指導します。 - 口腔内の清潔
- 人工呼吸器を装着してる患者さんは、
口腔内が乾燥して自浄作用が低下するため、
気道感染を起こしやすくなります。
ですから、毎日は磨きや含漱剤を使用して口腔内のケアを行うことが必要です。
気道切開を行った患者さんは、
歯磨セットと共に吸引の準備をします。
患者さんが動ける場合は側臥位として、
カフ圧を一時的にあげて洗浄液の垂れ込みや誤嚥を予防します。
ブラッシングをした後、口腔内の吸引をしながら洗浄し、
終了後にカフ圧を元に戻して体位を直します。

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