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経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の実施

PEGの在宅ケアとしては、カテーテルの交換やバルン型の蒸留水の確認、栄養剤の投与などがあります。

カテーテル交換

バンパー型のカテーテルは4~6ヶ月に一回、バルン型のカテーテルは1~2ヶ月に一回の割合で交換を行います。
バンパー型は、メーカーや製品によって抜去方法が異なります。
在宅で交換をすることができる製品であるかどうかの確認が必要ですし、
在宅で交換することが可能であっても、交換時の瘻孔損傷や、内部バンパーの破損などのトラブルが考えられます。
ですから、医療機関で専門医に交換してもらうことをお勧めします。
カテーテルの交換のための通院が難しい場合は、
バルン型を使用して、在宅でも安全に交換することができるようにします。

在宅においてバンパー型カテーテルの用手的交換が可能になる条件

① 胃と腹壁が十分に癒着している、瘻孔が長すぎない、肝臓や大腸など、
  他臓器を介在していない正しく造設された異瘻であること。
② 造設後、3~4ヶ月以上経過しており、瘻孔が成熟している。
③ 用手的抜去が可能な製品である。
④ シリコンが硬くなっておらず、内部バンパーの可塑性が失われていない。
⑤ 術者が熟練している。
⑥ 胃内に間違いなく挿入されたことを確認する方法がある。

カテーテル交換のポイント

カテーテルは、患者さんにあったものを選択することが大切です。
ボタン型の場合は、皮膚と外部固定部分が1センチほど余裕があある長さを選びます。
尿路用のカテーテルは、先端が突出しているので対側の胃壁に潰瘍が発症しやすくなる可能性があります。
また、外部固定版がないので、胃の蠕動と共に幽門に引き込まれ、
イレウスをきたす危険性もあるなどの理由から、胃瘻用には適しません。
ですから、尿路用のカテーテルは使用しないようにします。

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バルン型カテーテルの交換

① バルン型カテーテルの交換の必要物品
新しいカテーテル、10ml注射器2本、キシロカインゼリー、
注射用蒸留5~10ml(指示量)、手袋、ビニール袋
② バルン型カテーテルの交換の手順
(1) カテーテルを交換することを患者さんや患者さんの家族に説明し、理解を得ます。
    患者さんに床上でPEG部分を露出してもらいます。
(2) 瘻孔周囲を清潔にします。
(3) 10ml注射器に指示された量の蒸留水を吸入し、新しいカテーテルの注水口に注射器を接続します。
    そして、バルンの破損がないかどうかを確認します。
(4) いったん、蒸留水を注射器に戻します。
(5) 別の注射器を患者さんに挿入されているカテーテルの注水口に接続して、蒸留水を吸い取ります。
(6) ゆっくりカテーテルを引き抜き、ビニール袋に入れます。
(7) 瘻孔周囲が汚れたらウェットティッシュなどでふき取ります。
(8) 新しいカテーテルの先端にキシロカインゼリーを塗布します。
(9) ゆっくり瘻孔にカテーテルを挿入し、注射器の蒸留水を注入します。
(10) 瘻孔の周囲を清潔にし、胃液の逆流の有無を確認します。
(11) カテーテル交換が終了したことを患者さんと、家族に伝えます。
③ バルン型カテーテルの交換の患者・家族への指導
腹腔内にカテーテルが誤挿入されていると腹膜炎を起こし、致命的な状態になることを伝えます。
その対応方法としては、交換後最初の注入は白湯でゆっくりと行い、
10分程度、患者さんの状態に変化がないかどうか、様子を確認してもらいます。
状態に変化があればすぐに注入を中止し、主治医や訪問看護師に連絡し、
状態によっては病院へ搬送してもらいます。
自然抜去した場合、数時間で瘻孔が閉鎖してしまうので、
すぐにカテーテルを再挿入できるよう、
どのようにするかの方法を説明しておきます。
交換する新しいカテーテルの購入方法についても確認しておいてもらいます。

バルン型カテーテルの蒸留水の交換

バルンの水は自然に減ってしまいます。
ですから、1~2週間に一回ほどは水の量を確認し、
新しいものに交換をします。
この際、生理食塩水や水道水は使用しません。
*蒸留水とは・・・
水の純度をあげるため、或いは水から不純物を取り除くために、
水を一旦沸騰させて気体の水蒸気にし、それを別の場所で冷却して液体の水にもどしたもの。
① バルン型カテーテルの蒸留水の交換時の必要物品
注射用蒸留水(指示量)、注射器2本。
② バルン型カテーテルの蒸留水の交換の手順
(1) 新しい蒸留水を注射器に吸入しておきます。
(2) 別の注射器を注水口に接続して、蒸留水をすべて吸い取ります。
(3) すぐに新しい蒸留水の注射器を接続し、蒸留水を注入します。
③ バルン型カテーテルの蒸留水の交換時の患者・家族指導
蒸留水は徐々に減ってしまい、減ったままにしていると自然抜去する可能性があるので、
定期的に確認することが必要であることを伝えます。
バルン内の蒸留水は多すぎると破裂してしまうので、
必ず指示された量を注入するようにします。
在宅ケアで、蒸留水や注射器をどのように確保するかを、
退院前に患者さんや患者さんの家族に確認しておきます。

栄養剤の投与

基本的に、医師の指示に基づき、栄養剤の種類や投与量を決めます。
① 栄養剤の投与時の必要物品
指示量の栄養剤、指示量の白湯、イリゲーター、
ボタン型カテーテルであれば連結する接続チューブ、内服薬、
20~50ml注射器、もしくはカテーテルチップ。
② 栄養剤の投与の手順
(1) 患者さんの体位を30°ギャッチアップか車椅子乗車などの90°とします。
    半座位は、褥瘡ポケット形成の原因になるので、好ましくありません。
    吸引が必要な患者さんであれば、吸引を十分に行っておきます。
(2) 栄養剤を湯煎、或いは電子レンジで温めます。
    一回量が400ml異常の場合は、反量ずつ温めます。
    ですが、投与時間が4時間以上かかる場合は、細菌繁殖を防ぐため温めず、常温で投与します。
(3) 栄養剤をイリゲーターに入れてチューブの先端まで満たします。
(4) チューブを患者さんの側につなぎます。
(5) クレンメを開いて滴下速度を調整します。
    基本は、一時間で200mlくらいです。
(6) 栄養剤投与が終了したら、管内がきれいになるまで20ml程度の白湯を注入します。
(7) 白湯を注入する場合は、栄養剤とは混ぜず、栄養剤注入後や注入の間に行います。
(8) 内服薬がある場合は、白湯でよくとかしてから注入し、その後20ml程度の白湯を注入します。
③ 栄養剤の投与時の患者・家族指導
ボタン型カテーテルの場合は、接続チューブは必ずメーカー指定のものを使用します。
取り外したチューブやイリゲーターは、よく洗ってなるべく乾燥させます。
接続チューブの汚染や破損を考慮し、必要な時にすぐに交換できるよう、
退院までに購入方法を確認しておきます。
水分量の調整についても指導します。

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