とろみ調整食品は主原料によって特性が異なります。
嚥下障害の病態や患者さんそれぞれの症状によって適切な年度も様々です。
ですから、使用するとろみ調整食品の基本的な特徴を理解し看護にあたることが必要です。
とろみ調整食品が必要な理由
とろみ調整食品は様々なものが市販されています。
それぞれ、飲み込みにくい食べ物の粘度や硬さを変化させることによって飲み込みやすくさせることができます。
液状食品にとろみをつけることで、咽頭への流入速度をゆっくりさせることができ、
バラバラになりやすい形態の食事もまとまって飲み込みやすくすることができます。
ですから、とろみ調整食品は、嚥下に障害をもつ人の食事に多く用いられています。
とろみ調整食品の基礎知識
市販されているとろみ調整食品は、増粘剤の原材料として「海藻抽出物由来のもの」、
「植物性種子粘質物由来のもの」、「微生物酸性粘質物由来のもの」、「動物性たんぱく質由来のもの」などがあります。
そして、主原料の違いによってその特徴が異なりますし、
適した用途も異なります。
- デンプン
- ●製品名(発売元)
ムースアップ(ヘルシーフード)
トロメリン顆粒(三和化学研究所)
ノムミール(日本ハム)
シック&イージー(フレゼニウス・カービジャパン)
●特徴
粘度がすばやくつきます。
添加量が多く必要です。
ヨーグルト状では飲み込みやすいですが、濃度が高くなるとべたつきます。
●適した用途
ムース食、ブレンダー食、型抜きできるような食品 - 増粘多糖類:グアーガム系
- ●製品名(販売元)
トロミアップA(日清オイリオ)
スルーソフトS(キッセイ薬品工業)
強力スカイスルー(キッセイ薬品工業)
ハイトロミール(フードケア)
ノムミールG(日本ハム)
●特徴
少量でとろみがつきます。
にごりや豆臭さがあります。
低粘度ではべたつきますが、高粘度ではまとまりやすくなります。
安定したトロミが得られるまでに時間がかかります。
牛乳でもしっかりとろみがつきます。
●適した用途
ブレンダー食
ピューレ状の食品
型抜きするような場合
汁物
牛乳や果汁 - 増粘多糖類:キサンタンガム系
- ●製品名(販売元)
トロミアップパーフェクト(日清オイリオ)
新スルーキングi(キッセイ薬品工業)
トロミクリア(ヘルシーフード)
ネオハイトロミール(ニュートリー)
ソフィティアIゾル(クリニコ)
つるりんこ(キューピー)
とろみファイン
●特徴
無色透明で無臭です。
べたつき感が少ないです。
トロミが安定するまでの時間は、グアーガム系よりも短いです。
牛乳や濃厚流動食に対してはとろみがつきにくいです。
●適した用途
飲料のとろみづけ
あんかけ
低粘度のとろみづけに最適
とろみ調整食品をしようする時のポイント
- 粘度(とろみ)の目安
- とろみをつけることで、食べ物はゆっくり咽頭に流れ込むようになります。
ですから、脳血管疾患などの患者さんや、
高齢者のように嚥下反射が遅延してる患者さんの
嚥下前誤嚥(嚥下反射が起きる前にむせる)リスクの予防に効果があります。
ですが、舌運動の低下が著しい場合や、食道の入口部が開きにくい輪状咽頭筋弛緩不全を呈する場合は、
とろみをつけすぎると逆に咽頭部に食べ物が残留し、
嚥下後誤嚥(嚥下した後にむせる)のリスクが高くなります。
ですから、嚥下に適した粘度は、患者さんそれぞれの病態や症状によって異なります。
グアーガム系、或いはキサンタンガム系のとろみ調整食品であれば、
ポタージュ状(0.5~1.0%の硬さ)を試してみるなどをして、
患者さんの状態に応じた添加量を決定します。
そして、添加量は定量化し、いつも同じ添加濃度にするようにします。 - 時間的な変化
- 原材料のちがいによって、とろみ調整食品を飲料や食品に加えてから
とろみの状態が安定するまでに要する時間は様々です。
グアーガム系のとろみ調整食品は添加後、時間が経つと硬くなる性質があります。
ですから余裕を持って準備をし、患者さんに提供する直前に
再度とろみの状態を確認する事も大切です。 - ダマをつくらない、とろみの調整をする
- とろみ調整食品を飲料に添加する場合、
ダマができないように少量ずつ攪拌しながら添加することが大切です。
ダマができてしまうと攪拌しても溶けません。
そのまま患者さんの口に入ると、窒息の原因にもなりうるので、
ダマができてしまった場合には取り除きます。
とろみが濃すぎ、硬い場合は、
同じ飲料を少しずつ加えて粘度を調整し、
とろみが薄すぎる場合は、同じ飲料に同じとろみ調整食品を多めに加えた高粘度の溶液を別に作って、
最初に作った薄い溶液に加えてとろみを調整します。
▼関連記事▼
ブランクのある看護師のための看護技術とケアの復習【復職セミナー前に】


コメント