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肺炎の検査と診断

肺炎の臨床診断は、以下の@〜Dの検査と所見等によって行います。

 

@ 発熱、咳嗽、喀痰、呼吸困難などの症状がある。

 

A 聴診で肺胞呼吸音の減弱・断続性複雑音聴取、胸部の打診で濁音、
 触診で震盪(しんとう)の増強がみられる。

 

B 血液検査で白血球、細菌性肺炎では好中球増加、
CRP(C-reactive protein:C反応性タンパク)の上昇が見られる。

 

C 血液検査で、赤血球沈降速度(血沈)の亢進などの炎症所見が見られる。

 

D 胸部X線像で陰影(浸潤影)が見られる。

 

このような所見、検査を行い、その後、喀痰グラム染色検査、
喀痰の菌培養検査、血清抗体価測定、尿中抗原検査などによって
原因微生物の推定や確定によって治療方針を決定します。

 

肺炎は、殆どが胸部X線像で診断できますが、
原因微生物を特定する検査が必要です。

肺炎の検査と所見

胸部X線検査

 

・細菌性肺炎は、大葉性肺炎では、一葉全体に及ぶ比較的均等な陰影、
気管支肺炎では、気管支の支配区域に一致して、
境界が不明瞭な陰影が見られます。

 

・非定型肺炎では、多様な陰影を認め、限局性のすりガラス様陰影が
特徴的に認められます。

 

微生物学的検査

 

・喀痰検査

 

迅速診断により細菌性の場合は、グラム染色法を行います。

 

培養検査によって、菌を同定します。

 

・血清抗体価検査

 

ウイルス、マイコプラズマ抗体価測定を行います。

 

・尿中抗原検査

 

迅速診断によりレジオネラ、肺炎球菌抗原測定を行います。

 

一般血液検査

 

細菌性肺炎では白血球増加が著明になります。

 

特に好中球が増加し、核の左方移動を示し、
CRP上昇、赤沈亢進を示します。

 

動脈血ガス分析

 

病巣がひろがると、
PaO2(arterian O2 pressure:動脈血酸素分圧)の低下が見られます。

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