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前立腺癌の治療

前立腺癌の治療 前立腺癌

・前立腺がんの手術療法
前立腺の手術療法の適応は、根治可能な場合や、
10年以上の予後が見込まれる場合です。
代表的な前立腺の手術様式は、「前立腺全摘出術」です。
手術は、前立腺、および精嚢腺を含む周囲組織を摘出した後、
リンパ節郭清をして、尿道と膀胱頚部を吻合します。
* 前立腺全摘出術の方法
前立腺全摘出術では、腫瘍のある前立腺全体と精嚢を切除します。
その後、膀胱と尿道を吻合して手術は終了です。
術後、一週間程度は、膀胱内留置カテーテルを挿入します。
ですが、尿道造影検査で、膀胱と尿道の吻合部に問題がないと判断されれば、
カテーテルは抜去します。
そのほか前立腺がんの手術には、「会陰式前立腺全摘出術」、
あるいは「恥骨式前立腺全摘出術」や「神経温存前立腺全摘出術」などがあります。
また、最近は、開腹手術よりも低侵襲な術式「腹腔鏡手術」なども行われます。
*腹腔鏡手術とは
腹腔鏡手術とは、腹腔鏡という内視鏡で行う手術です。
おなかを大きく切らず、腹部に小さな穴を開けて行う手術で、
患者さんの負担も少なくて済みます。
ですが、早期の前立腺がんでしか行えないこと、
医師に熟練した技術や経験が求められることなどがあり、
腹腔鏡手術を行うことができる施設は限られます。
・前立腺がんの放射線療法
前立腺がんの放射線療法としては、「外照射療法」と「小線源療法」があります。
(1) 外照射療法
外照射療法は、体外からのX線によるものが代表的です。
根治を目的とした場合は、
総線量60~70グレイを照射するのが一般的です。
対症療法として、
前立腺がんの骨転移に伴う徐痛を目的として照射する場合もあります。
陽子線や重粒子線を使用した、
腫瘍部位に限局して照射が可能な放射線治療を
行うことができる施設もあります。
(2) 小線源療法
小線源療法は、直接放射線を出す小線源(放射性同位元素)を
カプセルに封入し、前立腺組織内に直接挿入することによって
がん腫を死滅させる方法です。
小線源療法のメリットとしては、手術や体外照射による治療に比べ、
治療後の性機能障害(勃起障害)が生じにくいという点が挙げられます。
小線源を用いた組織内照射療法は、二つの方法があります。
一つ目は、低線量率ヨウ素(LDR125)のシード線源を使用する方法で、
この方法では、治療後に前立腺から取り除く必要がありません。
二つ目は、高線量率イリジウム(HDR192lr)を使用する方法で、
この方法では、一時的に前立腺組織内に
高線量率イリジウム(HDR192lr)を挿入して治療します。
・内分泌療法
前立腺がんは、アンドロゲン依存性腫瘍なので、
内分泌療法を行い、アンドロゲン作用を除去、または低減させることによって
治療することができます。
内分泌療法のアンドロゲン除去療法には、
アンドロゲンの生成器官である精巣を外科的に去勢する方法や、
LH-RH療法などもあります。
病気に影響を受けることなく用いることができるため、
手術前後の補助療法や進行性の前立腺がんにも適応します。
内分泌療法実施中に病状が進行する
前立腺がん(去勢抵抗性前立腺がん)に対しては、
ステロイド代謝酵素を阻害することにより、
強力にアンドロゲン分泌を抑止可能な薬剤も開発されています。
たとえば、アビラテロン酢酸塩:TAK-700などです。
・がん化学療法
従来は、前立腺がんに対する効果的な化学療法はありませんでした。
ですが、内分泌療法実施後の再燃患者に対する
タキサン系抗がん剤(ドセタキセル水和物)の
有用性が報告されたことにより、
現在は治療の手段のひとつの方法として応用されています。
・待機療法
前立腺がんは、高齢の人がかかりやすい病気です。
高齢者の場合、病状の悪化が緩やかなことも多いため、
前立腺のがん細胞が少ない場合や、明らかな進行の兆候がない場合などは、
患者さんの意向によって、積極的な治療を行わない場合もあります。
このように治療を行わず、経過観察をしていくことを「病状観察」といい、
病状観察のみをする待機療法が選択されることもあります。

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