在宅人工呼吸療法の適応となるのは、神経や筋疾患と呼吸器系疾患による場合がほとんどです。
- 呼吸器系疾患
- 肺気腫、慢性気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患、
気管支喘息、間質性肺疾患(突発性肺線維症、塵肺症、サルコイドーシス)、
肺結核後遺症、肺高血圧症、気管支拡張症、肺癌 - 神経・筋疾患
筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄性進行性筋萎縮、
ポリオ後遺症、脳神経障害後遺症、ウェルドニッヒ・ホフマン(Werdnig-Hoffmann)病、
横隔膜神経麻痺、灰白髄炎症(Pollimyelltis)
このような疾患の患者さんで、症状が安定している時期で、
臨床的に在宅人工呼吸療法が可能の患者さんに適応されます。
また、主治医と患者さん、家族の間で在宅療養に対する意思が確認できていることや、
人工呼吸器と関連医療機器について、使用上の知識や技術、設定条件が理解できていること、
医療施設の支援体制が確立されており、在宅看護できる条件や環境が整備されていること、
緊急事態時の受け入れ体制が確認されていることなどが
在宅での人工呼吸療法が可能になる条件として挙げられます。
在宅人工呼吸療法の実施と管理
- 在宅人工呼吸療法の必要物品
- 人工呼吸器本体、
付属物品(予備の人工同加温・加湿器、呼吸器回路、外部バッテリー、接続コード)、
バッグバルブマスク(手動蘇生器)、
酸素供給システム(酸素濃縮器、液体酸素、酸素ライン、予備のボンベ)、
吸引装置(本体AC電源のみ、3電源対応携帯用)、
吸引用の備品(吸引カテーテル、手袋、壺や瓶などの採取容器、消毒液)、
気管カニューレ関連物品(ガーゼ、切れ込みガーゼ、予備の気管カニューレ、綿棒)、
その他(車椅子、医療用ベッド、便器、尿瓶、エアマット、血圧計、聴診器など)
なお、吸引用の必要物品については鼻・口腔用と気管切開用と別に準備する必要があります。
また、在宅人工呼吸療法に必要な物品は、
使用する機器や患者さんの状態などによっても異なります。 - 回路交換の手順
- (1) ラインの組み立て
フレキシブルコネクタと呼気弁を接続し、
蛇管(蛇腹)と呼気弁、ウォータートラップなどのラインを接続します。
呼気弁は、ゴム弁と蓋がしっかり止まるまで再度確認することが必要です。
(2) 回路交換時のポイント
患者さんにライン交換を行うことを説明し、
ラインを外してテストラングをつけます。
人工呼吸器や加温・加湿器のスイッチをOFFにし、
使用していたラインの固定を外して新しいラインを接続します。
加温・加湿器をセットしてベッドサイドのラインを固定し、
ライン交換後は、テストラングをつけてラインに空気の漏れがないこと、
人工呼吸器の濃度に異常や変更がないことを確認し、患者さんの気管切開部に接続します。
(3) 回路交換後の片付け
大き目のバケツを用意し、浴室で分解・洗浄します。
蛇管とアダプターを取り外して、その他の部品もなるべく分解します。
水洗いをして汚れを洗い流し、
バケツに水と消毒薬を入れて部品を消毒薬に浸します。
空気を抜いてすべての部品が消毒薬に浸かるようにして夜まで浸し、
洗浄してから干し、乾燥させます。
組み立てて袋やプラスチックケースに入れて保存します。
* 消毒までは看護師が行い、洗浄・乾燥・保存は患者さんの家族などの介護者に行ってもらいます。

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