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皮膚・爪の障害へのサポート

患者さんが皮膚や爪の障害を訴える場合は、
まず、症状の原因となっているものを確認します。
・がん化学療法を行っているか
・放射線療法を行っているか
・外科手術を受けているか
・抗がん剤に分子標的治療薬を使っているか
・粘膜、骨髄、皮膚に放射線を照射しているか
・基礎疾患があるかどうか
・治療開始前からスキンケアの習慣や知識があまりない
・白癬を合併している
がん化学療法による皮膚や爪のトラブルは、
通常、抗がん剤投与後、1~3週間で出現します。
ですが、初回の投与だけ発進がでる人もいますし、
3週間後になって湿疹が出る人もいるなど、個人差があります。
がん化学療法による皮膚や爪のトラブルの症状としては、
主に発赤やかゆみ、皮膚の非薄化による表皮剥離、
脂漏性湿疹、ドライスキン、手足症候群などの皮膚障害が生じたり、
爪の色が黒ずんだり割れやすくなったり、
ひびが入ったり、縦に筋が入ったり、変形するなどの変化があります。
症状の出るタイミングにも個人差がありますし、
使用する抗がん剤の種類や投与量によっても症状の出方は様々です。
最近は、がん治療に使用される分子標的治療薬によって、
ざ瘡様皮疹や脂漏性湿疹が出現するなど、皮膚症状の出方も複雑化している傾向があります。
特に皮膚のトラブルが誘発される部位としては、
汗腺の多く分布している上半身などが多いようです。

がん化学療法による皮膚トラブル

抗がん剤は、細胞増殖の旺盛な細胞にダメージを与えるものですが、
皮膚では分裂細胞である基底細胞が最も障害を受けます。
そのため、皮膚の角化不全症を助長し、皮脂腺や汗腺の分泌が抑制され、
皮脂膜という皮膚のバリア機能も破綻してしまいます。

放射線療法による皮膚トラブル

放射線療法では、照射量が10Gy以上になると
発赤や熱感などの症状が出現し、ひどくなるとびらんや潰瘍になることがあります。
特に、頸部や鼠径部周囲など、皮膚が擦れあう部位では、症状が顕著に現れます。

がん化学療法と放射線療法の両方の治療による皮膚トラブル

がん化学療法と放射線療法の両方の治療を受けていると、より強い皮膚障害がでやすくなります。
例えば、頭頸部領域のがんの場合は、がん化学療法の2クール目と、
放射線照射が重なった時期などに、頸部にびらんや潰瘍が生じやすくなり、
症状が長期化しやすくなる傾向が見られます。

抗がん剤の使用状況について確認

皮膚障害や爪の異常を起こしやすい抗がん剤は色々あるので、
まず、抗がん剤の種類や使用状況を確認します。
さらに、投与経路によっても症状の出方が異なってきます。
例えば内服薬の場合は治療開始から3週間くらいかけて徐々に症状が出てきますが、
注射薬での投与の場合は、治療開始から比較的早い段階から皮膚障害が発症します。
ですが、肺がんなどのように分子標的治療薬であるタルセパのように、
内服でも皮膚の乾燥が早期に、しかも強く現れる抗がん剤もあります。

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皮膚障害が出現しやすい主な抗がん剤

アルキル化薬: シクロホスファミド水和物、ブスルファン
代謝拮抗薬: メトトレキサート、カペシタビン、フルオロウラシル、S-1、シタラビン
抗生物質: ドキソルビシン塩酸塩、アムルビシン塩酸塩、プレオマイシン、アクチノマイシンD
その他: パクリキタセル、ドセタキセル水和物、シスプラチン、エトポシド

皮膚障害が出現しやすい主な分子治療薬

セツキシマブ、パニツムマブ、ゲフィチニブ、エルロチニプ塩酸塩、
ソラフェニプトシル酸塩、イマチニプメシル酸塩、スニチニウリンゴ酸塩

放射線量と照射部位を確認

放射線はDNAを含む細胞の構成要素を阻害してしまいます。
ですから、常に細胞分裂を繰り返している皮膚や腸粘膜、骨髄は、
放射線に対する感受性が高く、
皮膚では盛んに分裂している角化細胞や毛嚢、皮膚線で感受性が特に高く、
擦れ合うような部位が照射範囲に入っていると、皮膚障害は顕著に現れます。

皮膚の状態と自覚症状のアセスメント

皮膚障害は命に関わることはありません。
ですが、皮膚障害は、その痛みのために日常生活に支障が出てきます。
手足症候群などでは、手のひらや足底の皮膚が薄くなったり、
抗がん剤の種類によっては、末梢神経障害を起こし、
冷たいものに触ると電気が走ったように痺れが起きたり、
物をつかむことができなくなったり、歩行が困難になることもあり、
患者さんのQOLを著しく低下させることがあります。
ですから、早期の対処が必要ですし、自覚症状や日常生活への影響を確認しておくことが必要です。
さらに、好中球や血小板が減少しているときには、
皮膚の損傷や出血の有無を注意深く観察する必要があります。
患者さんの皮膚障害の症状を早期に把握し、
適切な対処をするためには客観的な評価指標として、
CTCAE(米国NCIの有害事象共通用語基準)があります。
このCTCAE(米国NCIの有害事象共通用語基準)によってグレード2以上の症状が出現した場合は、
抗がん剤の中止や休薬、減量をします。
皮膚障害の状態がひどい場合、抗がん剤の中止や休薬、減量をすることを伝えると、
とても不安になる患者さんもいます。
ですが、抗がん剤の中止や休薬、減量が、皮膚障害軽減の最も効果的な対処法とされていることを
患者さんにもしっかりと伝えることが大切です。

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