バリアンス評価
予定されたパス内容から外れることを「バリアンス」といいます。
バリアンスになった理由、種類、要因、程度が「バリアンス評価」に記載されます。
バリアンスの種類には、「正」と「負」があります。
正のバリアンス
正のバリアンスとは、患者さんや治療にとってプラスとなる方向の変化です。
負のバリアンス
負のバリアンスとは、予定が遅延したり、処置が追加になるなどによって
治療が遷延し、入院期間が延長するなどです。
また、多くの病院では、バリアンスの程度を「変動」、「逸脱」、「脱落」としています。
変動
パス全体の進行に多少影響する状況の発生はあるが、
24時間以内の遅れに留まる程度で、パス中止には至らず、
アウトカムには影響しないバリアンス。
逸脱
パス全体の進行そのものが影響を受ける程度のバリアンスの発生で、
アウトカムに変化を及ぼす。
脱落
バリアンスのプロセスからはずれ、パスの使用中止など、パスに戻れないもの。
そして、バリアンスの要因としては「患者要因」、「病院要因」、「社会的要因」があります。
患者要因
身体状況や学習能力、患者さんの意思や家族の希望、合併症の発生によるもの。
病院要因
システムや職員、指示の漏れ、実施の盛れ、検査や手術枠が設定できない、ベッドコントロールの問題などによるもの。
社会的要因
家族や施設、住宅や家族の受け入れ状況が整わないなど。
アウトカムゴール(目標達成)の確認の仕方
アウトカムゴールの確認(目標達成の確認)は、
まず、設定したアウトカムが達成できたかどうかを判断します。
このとき、アウトカムが曖昧な表現では判断しにくくなります。
ですから、アウトカムゴールは、数値や具体的な表現が適切で、
誰でも評価できるものが望ましいです。
アウトカムは具体的に設定します。
例) ・発熱→37.5℃以上の発熱がない。
・ 歩行→〇〇m以上の歩行器歩行ができる。