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看護師が知っておきたい変形性股関節症

変形性関節症とは、関節軟骨の変形疾患です。

 

負担のかかりやすい股関節や膝関節に症状が起きる事が多いのですが、
他の部分の関節にも発症します。

 

発症は、中高年に多く、男女比は1:3〜1:4で、男性よりも女性の方が多い傾向にあります。

 

加齢が深く関連していますが、明らかな原因がない一次性関節症と、
外傷や疾患などが原因となる二次性関節症があります。

 

変形性関節炎の症状は、可動性の制限と疼痛、破行。
日常生活に影響を及ぼすほどの症状がでます。

 

X線所見では、関節裂隙の狭小化や、関節面の不適合、軟骨下骨の硬化、
骨嚢法(骨嚢腫)、骨棘形成が見られます。

 

治療は、疼痛が軽く、疼痛の持続期間が短い場合は保存的療法で様子を見ますが、
保存低両方で効果が見られない場合や末期で疼痛が強く、
可動域制限が強い場合は、手術を行います。

 

代表的な保存療法としては、日常生活指導と薬物療法、運動療法です。

 

手術は、寛骨臼回転骨切り術野、大腿骨骨切り術、
人工股関節全痴漢術(Total Hip Arthroplasty:THA)を選択します。

変形性関節症のメカニズム

変形性関節症の原因は、加齢・肥満・外傷・遺伝的因子・ホルモンなどがあります。

 

変形性関節症は、軟骨組織を構成するコラーゲンやプロテオグリカンを合成する
軟骨組織が異常を起こし、関節の軟骨細胞が退行性変化として弾力性を失い、
繊維化したところに、長期に渡る荷重、或いは負荷がかかるという機械的作用によって、
荷重が最も重い部分に、広範囲の軟骨の剥離、断裂、亀裂を生じるものです。

 

そして、摩擦と侵食が繰り返されながら、軟骨層が次第に磨り減って薄くなり、
骨が露出するまで進行します。

 

骨が露出すると硬化が進み、象牙化が起きます。

 

関節表面では、骨形成と骨吸収がくりかえされ、
骨棘ができて関節全体が変形します。

 

末期になると、運動時の疼痛と関節包の繊維化によって運動が制限され、拘縮します。

 

変形性関節症は、全身のあらゆる関節に発症しますが、
荷重がかかりやすい股関節や膝関節に多く発症します。
膝関節や股関節は、日常生活への支障が大きな関節なので、
発症すると、生活に支障をきたします。

変形性関節症の種類

変形性関節症は、明らかな原因のない一次性関節症と、
外傷や代謝障害、内分泌以上、炎症などが原因で起きる二次性関節症に分類されます。

 

一時性変形性関節症

 

変形性膝関節症の多くは、この一時性関節症です。

 

原因がはっきり分らない変形性関節症です。
年齢や肥満など、様々な要因が重なり発症するといわれています。

 

二次性変形関節症

 

日本での変形性股関節症の多くは、この二次性関節症です。

 

疾患や外傷などが原因となる変形性関節症です。

 

関節リウマチや通風、骨折、靭帯や半月板の損傷、
生まれつきの関節構造の異常などが原因となります。

 

いずれにしても、疼痛や可動制限が起こり、生活に支障をきたします。
そして、完治は難しいため、保存的に治療をする場合でも長期にわたる通院が必要です。

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変形性関節症の原因

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変形性関節症の病態

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変形性関節症の症状

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変形性股関節症のX線像の評価

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変形性股関節症の検査と診断

変形性股関節症のほかにも、股関節に痛みを感じる病気があります。また、変形性股関節症に直接関係のある病気と、そうではない病気があるので、鑑別がとても重要です。

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変形性股関節症の治療

変形性股関節症の治療は、X線像で所見が認められていても、疼痛が軽い、或いは持続期間が短い場合は、保存的治療が選択されます。保存的療法には、日常生活指導、薬物療法、運動療法などがあります。保存的療法で効果のない場合や、末期の関節症で疼痛が強く、可動域制限が強い場合などに、手術療法の適応となります。手術...

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変形性股関節症の手術療法

寛骨臼回転骨切り術寛骨臼骨切り術は、臼蓋形成不全に対して、寛骨臼を移動して大腿骨骨頭の被膜を改善する手術です。寛骨臼回転骨切り術は、適応範囲が広く、青年期、或いは壮年期の前・初期股関節症が対象になります。大腿骨骨切り術大腿骨骨切り術は、大腿骨の転子部で内反或いは外反させることで荷重部から外れる時に適...

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人工股関節全置換術(THA)の術後リハビリテーションの流れ

人工股関節全置換術(THA)の術後1日目ベッド上で筋力トレーニングを行います。・カーフパンピング(足・足関節の背屈と底屈をくり返して行います)・健肢と体幹の自動抵抗運動・肺理学療法人工股関節全置換術(THA)の術後2日目から7日目までリハビリセンターでトレーニングを行います。・床上訓練・患肢の関節可...

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