看護記録の書き方のキホン

当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

看護師が知っておきたい褥瘡予防

褥層とは、日本褥瘡学会の褥瘡予防・管理ガイドラインによると、
「身体に加わった外力は骨と皮膚表層の間の軟部組織の血流を低下、
あるいは停止させる。この状況が一定時間持続されると、
組織は不可逆的な阻血性障害に陥り褥瘡となる。」
と、定義されています。

 

この定義によると、褥瘡とは、日常生活の中でうけた
圧迫や摩擦、ズレなどによって血流が阻害された
皮膚損傷のことです。

 

ですから、褥瘡を作らないようにするためには、
患者さんの褥瘡へのリスクを正しく評価し、
患者さんの身体に加わる外力をとりのぞくよう
生活を整えることが必要です。

 

褥瘡には、発生に直接結びつく、
身体の一部にかかる過剰な圧力・応力(静的外力)と、
身体がほかの力によって動かされることにより生じる外力(動的外力)の、
二つが関わっています。

 

静的外力

 

たとえば、人がマットレスの上で寝ていると、
その人の体重によって重力がかかります。

 

そして、その重力は、皮膚だけでなく、
骨格と皮膚との間の軟部組織に圧力が及び、
「圧縮応力」、「圧迫性せん断応力」、「引っ張り応力」の3つが
複合力となり血流に障害を与えます。

 

この「圧縮応力」、「圧迫性せん断応力」、「引っ張り応力」の3つが、
複雑に組み合わさり、組織内に循環不全を引き起こします。

 

すると、やがて虚血状態となり、褥瘡が発生することになります。

 

これが、「静的外力」です。

 

動的外力

 

背上げによる皮膚のズレ、オムツ交換時の皮膚のたるみ、摩擦、
ずれなどは、「動的外力」になります。

 

このような情的外力や動的外力が、皮膚の同じ部位に
長時間加わると、褥瘡が発生します。

看護師が知っておきたい褥瘡予防記事一覧

褥瘡の発生原因

褥瘡は、静的外力と、動的外力による血流障害がきっかけとなり発生します。具体的に、褥瘡を発生させたり、増悪させる原因には、「個体要因」と「環境・ケア要因」があり、そして、この個体要因と環境・ケア要因の二つに共通する「外力」、「栄養」、「湿潤」、「自立」という4つの要因が、褥瘡の発生に大きく関与します。

≫続きを読む

 

褥瘡ができやすい部位

褥瘡の好初部位は、骨が突出している部位です。そして、患者さんがとっている姿勢によって、体重がかかりやすい部位が異なります。また、臀部には、「仙骨」、「尾骨」、「坐骨」が含まれますが、それぞれ予防が異なります。記録する場合も、「臀部」と人くくりにせず、それぞれの箇所を表記し、観察も注意して行いましょう...

≫続きを読む

 

リスクアセスメント・スケール

褥瘡予防は、褥瘡発生の危険性(リスク)を評価し、リスクに応じた褥瘡予防ケアを実施することが、基本となります。褥瘡発生の危険性(リスク)を評価するためには、リスクアセスメント・スケールを用いると、観察視点を施設内、病棟内で統一することができ、経時的にリスクを観察し、評価することができます。スケールには...

≫続きを読む

 

ブレーデンスケール

ブレーデンスケールは、各項目を評価し、合計点によって褥瘡予防介入の有無を判定するものです。項目がとても多いので、ある程度の知識がないと判定できません。簡単に使用できるものではありませんが、様々な患者さんに用いることができるというメリットがあります。ブレーデンスケールの点数により、介入しなければならな...

≫続きを読む

 

OHスケール

OHスケールは、在宅で用いられる事が多い、寝たきりの高齢者向けのスケールです。危険因子「自力体位変換能力」、「病的骨突出」、「浮腫」、「関節拘縮」の4項目について評価し、点数化します。比較的簡単に判定できるため便利に用いることができます。起因性褥瘡については、合計で1〜3点の場合は「軽度」、4〜6点...

≫続きを読む

 

褥瘡危険因子評価表

褥瘡危険因子評価表は、寝たきり高齢者向けのスケールで、厚生労働省が示している「褥瘡対策に関する診療計画書」に含まれているものです。この褥瘡危険因子評価表を用いた評価は、ハイリスクケア加算の算定に必要とされていて、病院や施設で用いられています。褥瘡危険因子評価表は、原則として入院時に使用し、評価を行な...

≫続きを読む

 

K式スケール

K式スケールは、金沢大学式褥瘡発生予測尺度のことで、寝たきり入院患者に用いるスケールです。褥瘡のリスクがある患者さんの、褥瘡発生の引き金になるものがあるかどうかを判定します。K式スケールは、初回の評価で、患者さんや在宅療養者が、「寝たきり、或いは一日の殆どをベッドで過ごすかどうか」によって、褥瘡予防...

≫続きを読む

 

褥瘡予防についての体位変換

褥瘡の予防のためには、「体位変換を2時間おきに行わなければならない」と言われ、それが臨床現場では当たり前のことになっていました。しかし、最近は、様々な検証が行われ、4時間を限度とする場合もあります。

≫続きを読む

 

褥瘡予防についてのポジショニング

褥瘡は、「体圧」によって発生リスクが高まります。ですから、この「体圧」を軽減することができれば、褥瘡の発生リスクを少なくすることができ、褥瘡看護ケアにも余裕が生まれます。そこで注目されているのが「ポジショニング」です。このポジショニングにより、体圧をコントロールできれば、褥瘡の発生や悪化を少なくする...

≫続きを読む

 

褥瘡予防のためのマットレス

ポジショニングピローの選択に影響する患者さんの体型や身体機能、症状体型: やせているか、肥満か。身体機能: 変形(猫背)があるか、ないか。      拘縮があるか、ないか。      麻痺があるか、ないか。症状: 痛みがあるか、ないか。    呼吸困難があるか、ないか。    循環障害があるか、ない...

≫続きを読む

 

褥瘡予防についてのポジショニングピロー

ポジショニングピローは、身体とマットレスの隙間に合わせて、身体の凹凸を包み込むようにし、広い面積で体重を支えるために開発されたものです。このポジショニングピローを使うことによって、突出部に集中する圧迫力を周囲に分散させ、軽減することができます。そして、ポジショニングピローは、目的に適した姿勢を安全に...

≫続きを読む

 

褥瘡予防についてのジショニングの行い方

(1) アセスメントポジショニングをするときは、実施前からのアセスメントが必要です。もちろん、施行中も、施行後もアセスメントは必要ですが、施行前から継続したアセスメントを行うことが重要です。施行前のアセスメント・痛みの部位、場所。・意識レベル。・関節や筋力などの身体部位について。・患者さんがよく取る...

≫続きを読む

 

褥瘡予防についての拘縮

拘縮のある患者さんは、ほぼ同じ姿勢になります。なぜなら、拘縮は、筋肉の萎縮が原因になっているからです。

≫続きを読む