看護記録の書き方のキホン

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褥瘡の発生原因

褥瘡は、静的外力と、動的外力による血流障害がきっかけとなり発生します。

 

具体的に、褥瘡を発生させたり、増悪させる原因には、
「個体要因」と「環境・ケア要因」があり、
そして、この個体要因と環境・ケア要因の二つに共通する
「外力」、「栄養」、「湿潤」、「自立」という4つの要因が、
褥瘡の発生に大きく関与します。

個体要因

個体要因とは、患者さんの全身状態や基礎疾患のことです。

 

たとえば、「自立能力の低下」、「病的骨突出」、「関節拘縮」、
「栄養状態の低下」、「浮腫」、「尿失禁」、「多汗」、「便失禁」
などが、褥瘡発生の原因になります。

環境・ケア要因

環境・ケア要因は、患者さんがいる環境や、
介護、リハビリテーション、体位変換や体圧分散、スキンケアなど、
患者さんに対して看護師が行うケアのことです。

 

これらのケアが不十分であった場合も、
褥瘡が発生するリスクが高くなります。

 

<褥瘡になりやすい患者さんの病態や身体状態>

 

褥瘡発生のリスクが高い患者さんの場合は、
手術後、歩けるようになるまで、
ベッド上で1日過ごしただけで褥瘡がで来てしまうことがあります。

 

また、手術後、持続硬膜外カテーテルによる麻酔を使用すると、
ぐっすり眠ってしまうので、
体位変換をしないままに過ごし、踵などに褥瘡ができてしまうことがあります。

 

動かない時間が、たった半日であったとしても、
褥瘡ができてしまうことがあります。

 

術後、動かない状態、動けない状態にある患者さんに対しては、
意識して褥瘡予防をすることが大切です。

褥瘡発生のハイリスクな病態

・脊髄損傷

 

半身不随のため、臀部の下の感覚がなくなり、
坐骨結節褥瘡が発生しやすくなります。

 

・重症度が高い

 

血圧低下や循環動態が不安定な場合、
褥瘡が発生しやすくなります。

 

・末梢動脈疾患(PAD/Peripheral Arterial Disease)

 

末梢動脈疾患(PAD/Peripheral Arterial Disease)とは、
閉塞性動脈硬化症など、アテローム性動脈硬化を原因とする
慢性閉塞性動脈疾患の総称のことです。

 

この末梢動脈疾患(PAD/Peripheral Arterial Disease)の患者さんは、
僅かな圧迫でも虚血になりやすいですし、
圧迫がなくても、虚血性壊死を起こすことがあります。

 

ですから、褥瘡との鑑別が必要です。

 

・急性期、手術期

 

鎮静や麻酔科に置かれている環境だと、
知覚の低下や体動の制限によって褥瘡ができやすくなります。

 

・終末期

 

終末期の患者さんは、全身状態が悪化しており、
さらに疼痛コントロールによって圧迫による
不快感を感じにくくなるなどします。

 

また、患者さん本人が、
最も楽な体位での同一体位になりがちです。

 

終末期の患者さんは、本人の安楽と、褥瘡予防とのバランスが難しくなります。

褥瘡発生のハイリスクな身体状態

・るい痩(脂肪組織が著しく減少している)の強い患者さん

 

・栄養状態が低下している患者さん

 

・拘縮のある患者さん

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