看護記録の書き方のキホン

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看護師のためのがん副作用のケア

日本国内のガンによる死亡者は増え続けています。
そして、専門病院だけでなく、一般病院でも多くの患者さんが治療を受けています。

 

がん治療やがんそのものによって不快な症状や苦痛が生じます。
ですから、それらの症状や苦痛にいかに対処するかが必要で、
がん患者さんが治療と向き合い、より快適な生活を送ることができるようなケアが必要です。

 

患者さんが、治療による副作用を克服するのに時間がかかる事も多いです。
治療の種類や全般的な健康状態によって、回復の仕方も異なります。

 

治療後に報告される副作用には、倦怠感や痛み、記憶障害、体重の変化、
口腔や歯の問題、リンパ浮腫、排泄の問題、更年期障害、性的な問題などがあります。

 

臨床の現場で、患者さんからよく聞かれる苦痛や不快な症状について知り、
アセスメントの仕方や対応、ケアの方法などについて学びましょう。

主な治療法での副作用

がん治療の過程で生じる副作用は、
時には治療の妨げになるものや、患者さんのQOLを低下させるものもあります。
がんの三大治療法には、「がん化学療法」、「放射線療法」、「外科療法」の基本と副作用を相対的に確認し、
患者さんのケアに役立てていきましょう。

看護師のためのがん副作用のケア記事一覧

がん化学療法

白血病、悪性リンパ腫、繊毛がん など。

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抗がん剤の種類と副作用

抗がん剤には、どのような種類があるのでしょうか。抗がん剤は、大きく分けると、「細胞障害性抗がん薬」と「分子標的治療薬」の二つがあります。(1) 細胞障害性抗がん薬細胞障害性抗がん薬は、細胞分裂時に作用し、細胞の成長に必要な物質を作ることを阻害します。がん細胞の増殖を阻害し、死滅する作用がありますが、...

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患者さんの自覚症状を伴うがん化学療法の副作用

(1) 悪心・嘔吐、下痢、口内炎などの消化器症状がん化学療法により、口腔粘膜や消化器粘膜に炎症や障害・壊死が起こるため、悪心や嘔吐、下痢、口内炎などの消化器症状が現れます。症状が悪化すると、食欲不振や味覚障害などを引き起こすので、栄養状態が悪くなることもあります。悪心や嘔吐については、制吐剤がレジメ...

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二次的障害も含めがん化学療法の副作用をケアする

がん化学療法でみられる主な副作用には、「過敏症」、「発熱」、「骨髄抑制」、「悪心・嘔吐」、「口内炎」、「下痢」、「便秘」、「心障害」、「間質性肺炎」、「肝障害」、「腎障害」、「出血性膀胱炎」、「精神神経症状」、「脱毛」、「皮膚障害」、「末梢神経障害」、「倦怠感」などがあります。このような副作用だけで...

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外来で使用している主な抗がん剤と副作用について

(1) アルキル化薬イホスファミド(イホマイド): 〇悪心・嘔吐、骨髄抑制、膀胱炎シクロホスファミド水和物(エンドキサン): 悪心・嘔吐、骨髄抑制、脱毛ダカルバジン(ダカルバジン): 悪心・嘔吐ニムスチン塩酸塩(ニドラン): 悪心・嘔吐、骨髄抑制(2) 代謝拮抗薬シタラビン(キロサイド): 悪心・嘔...

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がん化学療法の副作用対策はなぜ重要か

がん化学療法の副作用対策は、患者さんが自分らしく生きるため、そして、スムーズな治療を支えるための看護師の役割です。現在の日本では、ガンは死亡原因の第一となっていて、今や2人に1人が、がんに罹患する時代だといわれています。治療の進歩によって、がんにかかってもその予後がよい場合が多く、がんと共に生活する...

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放射線療法

脳腫瘍、頭頸部がん、子宮頸がん、肺がん、舌がん、前立腺がん、早期食道がん、悪性リンパ腫、皮膚がん など。

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放射線療法の照射方法

放射線療法には、身体の外から照射する「外部照射法」、腔内や組織に直接照射する「小線源療法」、薬剤による「非密閉小線源療法」があります。治療する部位や深さなどを考慮しながら、照射方法が決定されます。(1) 外部照射法外部照射法は、身体の外から病変部位に放射線をあてる方法です。殆どが、局所照射で行われま...

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放射線療法による副作用

放射線療法によるがん治療では、がん細胞の遺伝子(DNA)の細胞分裂を阻害することにより、がん細胞の増殖を防ぐことができます。ですが、正常な細胞にもダメージを与えてしまうので、副作用が生じます。副作用が発症するのは、照射部位が中心で、治療中、或いは照射終了後に出現しますが、稀に照射終了後、半年〜数年後...

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放射線療法に伴う主な副作用

・全身への放射線照射急性期障害→放射線縮宿、骨髄抑制晩期障害→発がん、成長発育障害・皮膚への放射線照射急性期障害→紅斑、水疱形成、脱毛晩期障害→色素沈着、萎縮・粘膜への放射線照射急性期障害→消化不良、食道炎、腸炎、下痢、出血晩期障害→唾液分障害、潰瘍、穿孔・生殖器への放射線照射急性期障害→精子形成障...

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外科療法

消化管がん、早期の肺がん、乳がん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん など。

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外科療法の目的と種類

外科療法は、手術によってがん細胞を物理的に身体から切除する治療法で、「根治手術(治癒を目指して行う手術)」と、「姑息手術(一次的な患者さんのQOL向上を目指して行う手術)」があります。外科療法は、放射線療法と同じ「局所療法」で、「手術療法」とも呼ばれています。外科療法では、基本的に原発巣と転移巣を含...

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外科療法による副作用

外科療法では、一般的に術後の合併症や、手術臓器や部位によって機能障害、リンパ浮腫などの副作用が起こります。手術前に、手術をする臓器や術式から、術後に起こる副作用について予測できます。事前に患者さんにもしっかり説明をし、ある程度は理解しておいて貰うことが必要です。(1) 術後合併症外科療法により、無気...

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外科療法後のケア

外科療法後のケアは、機能障害やボディイメージの変容への配慮が大切です。外科療法により、臓器を失うことによる様々な機能障害が起こります。例えば、上部消化管を切除した場合は摂食障害が起こりますし、下部消化管切除をした場合は排泄障害が起こります。子宮や卵巣の切除をした場合は、ホルモンバランスの異常が起こり...

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痛みへのサポート

患者さんの痛みがなぜ起こっているのか、まず、痛みの原因がどこにあるのかをチェックしてみましょう。・がん化学療法を行っている。・放射線治療の後に出現した痛みである。・手術を受けた後に出現した痛みである。・訴えている痛みの部位画像診断が一致している。・腫瘍マーカーが正常ではない。・炎症反応がある。・褥瘡...

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痛みを把握する

痛みのアセスメントをしましょう。苦痛や不快な症状のサポートをすること、患者さんの痛みを理解すること、必要に応じて、必要な痛みの治療をすることが大切です。痛みの感じ方は、患者さんそれぞれなので、個々の患者さんそれぞれの訴えを受け入れる事も必要です。CTやMRI、PET−CT、X線、骨シンチグラフィなど...

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痛みのコントロールの希望を共有する

痛みが日常生活に及ぼす影響について具体的に把握し、患者さん自身の痛みのコントロールの希望を聞き、それに応じた対応をすることが必要です。例えば、食事や排泄、入浴、衣服の着脱など、日常生活の中で患者さんが、何について困っているかを具体的に知ることにより、必要な援助やレスキュードーズ使用のタイミングなどを...

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痛みの緩和因子を把握する

痛みは、とても主観的なものです。患者さん一人ひとりによって、痛みの緩和や増強因子が違ってきます。入浴しているときや、家族や友人と時間を共有しているときなどは痛みを忘れられるなどがありますし、夜寝る前になると急に痛み出すというような事もあります。痛みが弱くなったり強くなったりする状況や場面、行動などを...

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痛みの治療のメリットを伝える

痛みを長時間感じていると、身体がその痛みを記憶してしまうこともあります。それが後の痛みを増幅させることにもつながるので、痛みの程度が弱いうちに迅速に治療することが必要です。また、痛みが強いと気分を落ち込ませ、集中力も低下させます。その人らしい生活を実現するためにも、痛みの緩和は欠かすことができません...

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痛みに対するサポート方法

痛みが出現するタイミングがわかっている場合は、それに合わせて鎮痛薬を使用するのが基本です。例えば、身体を動かす時に痛みが強く出るという場合は、行動する30分ほど前にレスキュードーズを使用し、痛みを和らげるように対策します。腰痛に関しては、コルセットを使用したり、起き上がるときの痛みには、ベッドを徐々...

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痛みに対するセルフケアの支援

(1) 体位の工夫患者さんの痛みが和らぐ姿勢を見つけていきますが、臥位のときには、枕を効果的に使うなど体位を工夫します。腰痛がある場合は、仰臥位であれば膝の下に枕を入れ、側臥位であれば腹部、背部、下肢の間に安楽枕を当てることによって楽な姿勢を保つことができます。胸部痛や背部痛のある患者さん、呼吸困難...

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痛みのサポートの困った

在宅で治療中の患者さんで、レスキュードーズを使用した場合は、「何回使用したか。」、「痛みが発生した際のエピソード」を患者さんに記録してもらい、受診のときに見せてもらうようにします。レスキュードーズの使用回数が規定数を超えた場合は、病院に連絡するように伝え、場合によっては受診してもらうようにします。

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がん性疼痛に対する対応の基本

薬物療法はWHO除痛ラダーに基づいて行います。がんの痛みに対する薬物療法は、WHOによる鎮痛薬投与基本5原則に則って、3段階除痛ラダーに基づいて行います。(WHOによる鎮痛薬投与基本5原則)@ 経口投与を基本とする(by mouth)A 痛みの強さに応じた効力の鎮痛薬を選ぶこと(by the add...

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倦怠感へのサポート

患者さんが倦怠感を訴える時は、倦怠感はなぜ起きているのかを考えます。まず、倦怠感の原因をチェックしましょう。・がん化学療法を行っている。・放射線療法を行っている。・免疫療法を行っている。・ステロイド薬を使用している。・十分に食事が取れていない。・浮腫がある。・嘔吐や下痢で脱水傾向にある。・貧血である...

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倦怠感の程度の評価

患者さんが感じている倦怠感は、主観的症状ですから、その程度を把握するのは難しい事も多く、痛みのように統一されたスケールがありません。そこで、「慢性疲労症候群(CFS)」の診断基準に用いられる「PS(performance status)」による、疲労・倦怠の程度が、倦怠感の目安として用いられています...

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骨髄抑制や使用薬剤によって倦怠感が出現することを伝える

患者さんには、不安を増強させないように、骨髄抑制や使用薬剤によって倦怠感が出現する可能性があることを治療が始まる前に伝えておきます。がん化学療法が始まると、抗がん剤の直接作用によって骨髄細胞の造血機能が障害される「骨髄抑制」、白血球減少による「易感染」、赤血球減少による「貧血」、血小板減少によるし「...

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倦怠感の要因を除去

倦怠感の要因を除去することによって、症状緩和に努めます。倦怠感には、残念ながら確実な予防法がありません。ですから、看護師は、倦怠感を引き起こす要因の評価と、全身状態を管理するための情報収集、そして、多職種への情報提供をすることが重要です。倦怠感の原因が嘔吐や下痢、発熱、睡眠障害などというように明確な...

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消費エネルギーをコントロールする

一日の消費エネルギーをコントロールすることにより、症状の緩和を図ることができます。倦怠感の出現する時間帯や出現のパターン、持続時間、日内での疲労の変化などを確認し、その中で負担の少ない活動の仕方や、活動の優先順位、休憩のタイミングなどを患者さんと決めていきます。疲れたら、短時間であってもすぐに休憩を...

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苦痛・不快な症状のセルフケア支援

(1) 自分の体調への理解倦怠感を緩和するためには、患者さん自身が自分のペースで生活できることが最も重要です。倦怠感が強い時間帯や時期(抗がん剤の代謝時期かどうか)などを把握しながら、日常生活に応じた活動スケジュールを組み立てることができるよう支援します。患者さんの勤務形態や家事負担などを考慮し、余...

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患者さんの対応で気をつけること

下痢や悪心・嘔吐による脱水や栄養不良、電解質異常に注意し、発熱やめまい、不眠などの症状を伴う場合はすぐに受診が必要です。患者さんにこのような随伴症状がある場合は受診するように伝えます。

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口腔トラブルへのサポート

患者さんが口腔トラブルを訴える場合は、・がん化学療法を行っているか・頭頸部か口腔周辺に放射線療法を行っているか・骨髄抑制や唾液腺の障害が起こっているか・術中に口中のクリーニングを行っていない・虫歯や歯肉炎があるかどうか・普段から口腔ケアを行っていない・義歯を使用しているなど、口腔トラブルの症状が起こ...

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がん化学療法による口腔トラブルに対する対応

(1) 使用している抗がん剤の種類を確認口腔トラブルを訴える患者さんに対して、まず、使用している抗がん剤の種類を確認します。口内炎を起こしやすい抗がん剤としては、特にフルオロウラシル(5−FU)や、プレオマイシン、パクリタキセル、イリノテカンなどがありますが、どの抗がん剤でも、口内炎が起こる可能性が...

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口腔トラブルの予防と対処

がん化学療養による口腔トラブルを完全に予防することは難しいのですが、口腔内を清潔に保つことによって発生時期を遅らせたり、症状を軽くすることが可能です。そのため、治療前から正しい口腔ケアの知識をつけ、セルフケア能力を高めてもらうように指導します。また、治療の開始前には、歯科による治療を済ませておく事も...

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口腔トラブルのセルフケア支援

(1) 継続可能なケア方法粘膜に刺激の少ない方法で、一日一回は歯を磨くように指導します。歯磨はできれば毎食後したほうが良いのですが、痛みが強い場合は、無理をせず、一日一回でも構いません。なるべく粘膜に刺激の少ない方法で、鏡を見ながら、口内炎に触れないように磨くようにします。スポンジブラシなどではなく...

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皮膚・爪の障害へのサポート

患者さんが皮膚や爪の障害を訴える場合は、まず、症状の原因となっているものを確認します。・がん化学療法を行っているか・放射線療法を行っているか・外科手術を受けているか・抗がん剤に分子標的治療薬を使っているか・粘膜、骨髄、皮膚に放射線を照射しているか・基礎疾患があるかどうか・治療開始前からスキンケアの習...

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皮膚障害の評価スケール/CTCAE(米国NCIの有害事象共通用語基準)

Grade1: 体表面積の<10%を占めるが紅斑や掻痒は伴わない。Grade2: 体表面の10〜30%を占め、紅斑または掻痒を伴う。     身の回り以外の日常生活動作の制限。Grade3: 体表面積の>30%を占め、掻痒を伴う。     身の回りの日常生活動作の制限。

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皮膚障害の予防と対処

皮膚障害の中で最も出現する限度が高い症状は、皮膚の乾燥症です。特に、もともと乾燥肌の人や、化粧水や乳液などを使用したことがない男性は、副作用による乾燥がより顕著に現れることが多いので、治療前から保湿剤や軟膏の使用状況、患者さんの生活環境や、スキンケアの知識、方法を聴取し、今後のスキンケアに関する指導...

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皮膚障害のセルフケアの支援

(1) 清潔保持と保湿患者さんには、入院中に身につけたスキンケア方法を継続してもらうことが大切です。がん化学療法や放射線療法による皮膚障害を最小限に抑え、治療を適切に継続させるために必要なのは、第一に清潔保持と保湿です。入院中に正しいスキンケア方法を覚え、身につけてもらい、退院後も継続して行ってもら...

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皮膚障害の対応で注意するポイント

患者さんには、随伴症状があったら受診するように伝えます。分子標的治療薬の使用で手が赤くはれ上がったり、日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合、発熱や滲出液・出血の増加などがみられるなど、苦痛が増強している場合などは、すぐに受診してもらうようにします。また、皮膚のびらんがひどく、気持ちが沈んでしまっ...

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悪心・嘔吐へのサポート

患者さんに悪心や嘔吐がみられるときには、症状の原因となっていることを確認します。・がん化学療法を行っている・放射線療法を行っている・催吐性のリスクの高い抗がん剤を使用している・がんの進行による消化管機能低下がある・病気が進んでいる・鎮痛薬や抗生物質、気管支拡張薬などを使用している・不安感が強い・つわ...

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悪心・嘔吐へのサポートで注意するポイント

抗がん剤による悪心や嘔吐では、症状が出現してから対策を生じるのではなく、「吐かない」様に予防を行う事が大切です。ですから、治療の前から催吐性リスクに沿った予防的な制吐薬の使用をしていきます。特に、初回の治療で制吐薬の使い方が適切でなく、悪心や嘔吐の症状がうまくコントロールできないと、患者さんは治療に...

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悪心・嘔吐のセルフケア支援

(1) 食事の工夫食事は、少量ずつ回数を分けて食べられる時に食べられるものを食べるように工夫します。味覚や嗜好には個人差があります。ですから、「この食品がよい」というような決定的なものはありません。患者さんが、喉越しがよく食感がよいと感じられるものを選ぶようにします。できれば水分をこまめにとるように...

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便秘・下痢に対するサポート

便秘や下痢を訴える患者さんに対しては、まず、症状が起きている原因を確認します。・がん化学療法を受けている。・腸管に腫瘍がある。・開腹手術をしている。・骨髄移植をしている。・腹部への放射線照射を受けている。・消化管を切除している。・麻薬性鎮痛薬、抗生物質、抗うつ薬、制吐薬などが投与されている。・便秘・...

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便秘・下痢の評価スケール<有害事象共通用語基準(CTCAE)>

便秘 Grade1 : 不定期または間欠的な症状:便軟化剤、緩下剤、食事の工夫、浣腸を不定期に使用Grade2 : 緩下剤または浣腸の定期的使用を要する持続的症状:身の回り以外の日常生活動作の制限Grade3 : 摘便を要する頑固な便秘:身の回りの日常生活動作の制限Grade4 : 生命を脅かす:緊...

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便秘・下痢に対するサポートで注意するポイント

抗がん剤の種類や量によって、便秘になると予測できる場合は、あらかじめ緩下剤を使用します。抗がん剤投与により、便秘が予測される場合は、患者さんに事前に説明し、高い頻度で便秘の出現が考えられる場合は、あらかじめ緩下剤を服用した上で、がん化学療法を受けてもらうようにします。緩下剤の効果には個人差があります...

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便秘・下痢のセルフケアの支援

(1) 内服薬の自己管理症状に応じた薬剤を正しく服用できるよう支援します。緩下剤には、便軟化剤と刺激性下剤があります。便軟化剤は、腸管内に水分を移動させるもので、刺激性下剤は、腸管の蠕動運動を亢進させるものです。患者さんの排泄状況や全身状態、理解力などを考慮し、自己管理を行うということからも患者さん...

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便秘・下痢に対するサポートで注意するポイント

排便異常が続くようであれば、受診してもらうようにします。便秘の場合はイレウスが、下痢の場合は脱水症が心配です。緩下剤を使用しても、数日間排便がなく、強い腹痛があり、膨満感がある、悪心・嘔吐がる、排ガスはあるが便が出ない、排ガス・排便ともにないなどの排便異常の場合は、生命に関わる可能性があるので、速や...

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脱毛へのサポート

脱毛は、以下のようなことが要因となって起こります。・がん化学療法を行っている。・放射線療法を行っている。・ホルモン療法を行っている。・脱毛の発生頻度が高い抗がん剤を使っている。・放射線の照射領域が頭部である(頭髪の脱毛の場合)。細胞増殖時に影響を与える抗がん剤は、細胞分裂が著しく、成長の早い毛母細胞...

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脱毛のセルフケア支援

(1) 治療中の洗髪髪がなくても、頭皮の清潔を保つことはとても重要です。脱毛を恐れて洗髪するのを嫌がったり、髪がないから洗髪しなくても良いと思っている患者さんもいますが、頭皮の皮脂の分泌量は顔の2倍以上もあり、ベタついて不潔になると、毛膿炎などの感染症を起こすことがあります。ですから、感染症から身を...

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患者さんに伝えたい情報

治療の方法や治療費、治療後の生活など、ガンの治療中の患者さんは、様々な疑問や不安を抱えています。(1) 経済面を支える制度・高額療養費制度手術や抗がん剤の治療を受けて治療費が高額になると、医療費の一部が戻ってくる制度が「高額療養費制度」です。高額療養費制度は、患者さんが支払う医療費を軽減する制度で、...

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