看護記録の書き方のキホン

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口腔トラブル

患者さんが口腔トラブルを訴える場合は、

 

・がん化学療法を行っているか
・頭頸部か口腔周辺に放射線療法を行っているか
・骨髄抑制や唾液腺の障害が起こっているか
・術中に口中のクリーニングを行っていない
・虫歯や歯肉炎があるかどうか
・普段から口腔ケアを行っていない
・義歯を使用している

 

など、口腔トラブルの症状が起こる原因をチェックします。

 

そして、患者さんの口腔トラブルの症状を確認します。

 

がん化学療法を行うと、抗がん剤によって口腔粘膜炎(口内炎)や口腔乾燥、
味覚障害、ヘルペス、カンジダなどのトラブルが生じます。
口腔トラブルの発生頻度は薬剤の種類によって異なりますが、
口内炎と口腔乾燥については、特に高頻度な口腔トラブルとして挙げられます。

口内炎の原因

口内炎の原因には、粘膜上皮細胞障害による活性酸素の発生で起きる粘膜障害(直接作用)と、
抗がん剤による好中球減少や放射線による唾液障害などで二次的に発症する関節作用の2つの場合があります。

 

・がん化学療法による口内炎

 

がん化学療法による口内炎の炎症は2週間ほど続きます。
抗がん剤投与後、4〜5日すると、粘膜が腫れ、ピリピリしたりして、
7〜12日で粘膜が赤くなり、潰瘍ができて、痛みが強くなるなど
症状がピークになります。
その後、1週間程度で粘膜が再生し、治癒に向かいます。

 

・放射線療法による口内炎

 

放射線療法による代表的な口腔トラブルは、
「口腔乾燥」、「口内炎」、「味覚障害」、「口腔内感染症」などがあります。
特に、口腔乾燥や口内炎は発症頻度が高く、口内炎は治療開始後一週間くらい経つと、
粘膜が熱を持ち始め赤く腫れてきます。
症状が出現してから治るまでの期間は、8週間ほどもあり、痛みも強くなります。

 

・抗がん剤と放射線の同時併用治療による口内炎

 

抗がん剤と放射線の同時併用治療の場合は、口内炎の症状は最も強くなります。
痛みも不快感も強く、症状の出現期間も8週間から12週間ほどと長期間です。

がん化学療法による口腔トラブル

・口腔粘膜炎(口内炎)

 

口腔粘膜炎の病態は、口腔粘膜びらんや潰瘍などで、自覚症状として「痛み」があります。

 

・ヘルペス

 

ヘルペスの病態は、口腔粘膜に水疱ができ、すぐに破裂して潰瘍となるもので、
自覚症状としては、持続的な強い「痛み」があります。

 

・カンジダ

 

カンジダの病態は、剥離しずらい白苔で、自覚症状としてはピリピリする弱い「痛み」があります。

 

・口腔乾燥

 

口腔乾燥の病態は、口腔粘膜の乾燥で、
自覚症状としては、口の中がざらざらしたり、食事を噛んでもまとまらなかったりするなどがあります。

 

・味覚障害

 

味覚障害は、味覚の変化、味覚の喪失、特定の味の不快感などが現れ、
味が薄いと塩分が強い食事を好んだり、苦味を感じるなどがあります。

 

・歯肉出血

 

歯肉出血は、機械的な刺激がなくても、自然に歯肉が出血したり、
口腔内に血漿が貯留したり、強い血生臭い臭いがしたりします。

 

・歯の知覚過敏

 

歯の知覚過敏として、歯がしみる感じや、冷水で強く痛みを感じるなどの症状があります。

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