看護記録の書き方のキホン

当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

輸液管理と製剤

輸液は、治療の一環として日常的に実施されています。

 

 

ですが、なぜ、その輸液製剤を使い、
いつまで継続して行うのが良いのかなど、
把握できていない看護師も多いです。

 

輸液は、何のためにするのか。
輸液は、人体になぜ必要なのか。
輸液は、何を補正しているのか。

 

など、輸液の考え方や、輸液製剤の基本知識を得て、
日頃の看護に役立てていきましょう。

体液と輸液

(1) 輸液の目的

 

輸液は、体液量を補正し、生体の恒常性を維持する目的があります。

 

私たちヒトの体は、60兆個の細胞から構成されていて、
その細胞液や細胞外液などの体液が、
活動に重要な役割を果たしています。

 

細胞は、体内を循環する細胞外液から酵素や栄養素を受け取り、
エネルギー消費によって代謝・産生された老廃物を
体外に排出することによって活動します。

 

細胞外液は、0.9%食塩水に近い組成をしていて、
生命が発生した原始の海の名残といわれているものです。

 

細胞外液=内部環境と呼ばれるように、
その変化は細胞に大きな影響を与えます。

 

生命を維持するために、細胞外液の量と質を一定に保つこと、
つまり、恒常上の維持がとても重要です。

 

このような体液恒常性の維持を行うのは腎臓の働きによるもので、
この腎像の働きは、陸上動物が進化の過程で得た機能です。

 

何らかの原因によって、内部環境に変化が生じた場合は、
速やかにそれを補正し、正常な状態に戻していかなければなりません。

 

その方法が、輸液療法です。

 

輸液療法では、血管から直接的に水・電解質、糖質などを投与します。

 

輸液の目的

 

輸液の目的には、「維持輸液」、「欠乏輸液」、「ライン確保」があります。

 

・維持輸液 : 1日の代謝に必要な水、電解質を補給します。

 

・欠乏輸液 : 水・電解質の不足量を補うために投与します。

 

・ライン確保 : 薬剤を投与するためのに行います。

 

☆輸液の目的のポイント☆

 

・細胞外液量の維持は、循環の維持に重要です。

 

・細胞外気量の増加は、浮腫や心不全、肺水腫、血圧の上昇などに関係します。

 

・細胞外気量の減少は、循環不全、血圧の低下などに関係します。

 

 

(2) 体液量が保たれる理由

 

私たちヒトの身体は、60%が水分、残りの40%が固形物で成っています。

 

ヒトの身体の多くは水分でできていて、
体重に占める割合は成人男子で約60%です。

 

女性は脂肪の比率が高いので、男性よりも水分量がやや多めです。

 

そして、その水分は、主に水と電解質で組成されていて、
そのうちの40%は細胞内液として、
20%は、細胞外液として分泌しています。

 

さらに、細胞外液の15%が間質液に、5%が血液(血漿)に存在します。

 

例えば、60kgの人の場合、
体液量→36リットル
細胞内液→24リットル
細胞外液→12リットル(間質液9リットル、血漿量3リットル)
となります。

 

 

細胞内液は、細胞膜の内側にあり、
細胞が機能するための環境を形成しています。

 

細胞膜の外側にある細胞外液は、
細胞外に存在する体内の内部環境を形成する場となっています。

 

電解質の組成をみると、細胞内液の主要な陽イオンは、
カリウム(K+)で、陰イオンには、リン酸(PO4-)が多いです。

 

この細胞内液に対し、細胞外液の主要な陽イオンは、
塩酸(CL-)、重炭酸(HCO3-)というように全く異なります。

 

●張度(有効浸透圧)

 

細胞内液と細胞外液は、細胞膜によって隔てられています。

 

細胞膜は、水や尿素に対する透過性が高いですが、
電解質に対しては透過しにくいという性質があります。
このような細胞膜の透過が制限される物質によって形成される浸透圧を、
張度(有効浸透圧)といいます。

 

張度は、電解質輸液製剤の分類においても重要な意味を持ちます。
そして、細胞外液とほぼ同じ浸透圧のものを「等張性」、
細胞外液よりも低い場合を「低張性」、高い場合を「高張性」と呼びます。

 

 

●細胞内外のNa+、K+の濃度勾配に注目

 

水の細胞内外の移動は、細胞内液中の中心物質であるK+と、
細胞外液中の中心物質であるNa+の濃度の勾配が張度の差となり
引きおこされます。

 

通常、K+とNa+の総和×2(2倍になるのは同数の陰イオンが存在するため)
で示される浸透圧濃度は、細胞内外で同等ですが、
例えばNaを摂取すると、細胞外液でのNa濃度が上がって張度が上昇し、
水は細胞内液から細胞外液へと引かれ、
細胞外液が増加します。

 

このような勾配は、細胞膜に存在するNa-Kポンプ(Na-KATPase)によって形成されます。

 

間質液は、細胞と細胞の間にある水分で、
血管壁が分子や粒子の大きいたんぱく質を透過させないため、
たんぱく質を含まない血清と同じ成分組成です。

 

浮腫はこの間質に水分が貯留した状態をいいます。

 

 

●輸液治療は腎機能が左右

 

私たちヒトの体液の量や質は、常に一定に保たれています。

 

水を飲んだり、食事によって取り入れられた水や電解質は、
一旦細胞外液に入り、その過不足を体内にある受容体が判断し、
腎臓に情報を伝えます。

 

その上で、水や電解質が過剰であれば、尿や不感蒸泄、汗、便などとして排泄し、
欠乏していると貯留します。

 

毎日、このような水分の出納が行われることによって、
体液恒常性が維持されます。

 

また、NaやKについても同じように恒常性が維持されています。

 

体内を循環した体液は、腎臓の子宮体で濾過され、
水やアミノ酸、Na、Kといった電解質など、
必要な物質が尿細管から再吸収された後、
不必要となった物質が尿として排出されます。

 

経口摂取による一日の水や電解質の許容量は意外に幅広いです。

 

水であれば0〜30リットル、Na、K、水素(H)はいずれも0〜500mEq、
カルシウム(Ca)とリン(P)がともに0〜30gというように柔軟性があります。

 

このような負荷に対応できるのは、
腎臓の調節機能が働いているからです。

 

●浸透圧受容体と容量受容体の2つの調節系が体液量を保つ

 

体液量(Na量)は、
「浸透圧調節系」と「容量調節系」という2つの受容体によって、
調節されています。

 

「浸透圧調節系」と「容量調節系」は、
どちらも腎臓が関与している調節系です。

 

・「浸透圧調節系」

 

浸透圧変化に迅速に働くのが、Na濃度によって反応する浸透圧調節系です。

 

浸透圧(Na濃度)に変化が起こると、その情報は視床下部に伝わります。

 

浸透圧が上昇していれば、抗利尿ホルモン(ADH)の分泌量が増加し、
それが腎臓に作用するので集合管からの水の再吸収が促進されます。

 

再吸収された水によって、
体液中のNa濃度が薄められ、浸透圧は一定に保たれて正常化します。

 

浸透圧が低ければ、ADAの分泌は抑制され、
集合管からの再吸収を抑制することで、浸透圧を一定化させます。

 

・「容量調節系」

 

体液量(Na量)の増減に反応するのが、容量調節系です。

 

水分量によってではなく、
細胞の外液のNa量を増減させることによって調節を図ります。

 

塩分を摂りすぎてしまうとむくんでしまうのは、
この調節系のためです。

 

この調節系に深く関わっているのは、
レニン・アジオテンシン・アルドステロン系です。

 

細胞外液の量が増加すると、
頸静脈洞にある受容体がそれを感知し、
アルドステロンの分泌を抑制、
心房性Na利尿ホルモン(ANP)を増加させます。

 

これにより、腎臓でのNaの再吸収は抑制され、
尿中へと放出されて、
細胞外液のNaは減少し、体液量が一定化します。

 

 

このように体液量(Na量)は、
「浸透圧調節系」と「容量調節系」の二つの調節系によって
一定に保たれています。

 

「浸透圧調節系」は、速やかに作用しますが、
「容量調節系」の作用には時間を要するので、
まず、浸透圧調節系が働き、続いて容量調節系が働きます。

 

 

☆体液量が保たれる理由のポイント☆

 

・体液移動は、張度の差(主に血清Na濃度)によって起きています。

 

・同じように体液量が喪失した状態と思える脱水も、
 細胞外液量の低下は、循環動態に影響を及ぼす病態、
 細胞内液量の低下は、細胞機能の低下を示しています。

 

・輸液に関わる腎臓の働きは、重要です。
 体液量の維持や電解質の濃度、pHの調整で恒常性を保っています。

 

・「浸透圧調節系」は、Na濃度に反応します。
 そして、水分摂取量の増加/減少、
 集合管からの水の再吸収を促進/抑制することにより、
 体液量(Na量)を一定化します。

 

・「容量調節系」は、Na量に反応します。
 そして、尿細管からのNaの再吸収を促進/抑制することにより、
 体液量(Na量)を一定化します。

 

(3) 欠乏輸液と維持輸液

 

●欠乏輸液

 

欠乏輸液は、不足している物質は何かを考えて、
その物質を補い、内部環境を維持するために行うものです。

 

不足する物質は、水分だけでなく、
Na、K、Ca、P、HCO3などの電解質、ビタミン、微量元素などがあります。

 

例えば、ひどい下痢をしている場合は、
細胞内液、細胞外液から水、電解質が失われますから、
この欠乏量を輸液で補い、体液を正常化する必要があります。

 

 

欠乏輸液では、「何が欠乏しているのか」を見極めることが大切です。

 

この判断は、水分量の低下を示す身体所見などの臨床症状や、
Na、Kの濃度などの検査所見から行います。

 

そして、喪失している物質や、その欠乏量を推測し、
輸液製剤や投薬量を決定します。

 

水分欠乏量は、計算式によって算出することが可能です。

 

ですが、欠乏量を一度に体内に投与すると、
心臓などの内臓器官への負担が大きくなり、
心不全やショック症状に陥ることがあります。

 

ですから、少しずつ点滴によって投与していきます。

 

1日の投与量は、原則として、
欠乏量の2分の1から3分の1(安全係数)にし、
2〜3日かけて補っていくのが通常です。

 

そして、欠乏量が補正された時点で、欠乏輸液は終了します。

 

低Na血症は、Naが水分に対して少ないことを示しますが、
低Na血症を合併した心不全では、Naが多い以上に水が多い状態と考えられます。

 

ですから、低Na血症を合併した心不全では、欠乏輸液は中止とします。

 

●維持輸液

 

維持輸液は、体液に欠乏がなくても、
食べたり飲んだりすることができないときに必要です。

 

経口摂取が不可能な場合に、
生命を維持するために細胞が活動できるだけの内部環境を維持するため、
つまり、生存に欠かせない1日の代謝に必要な物質を補給するものが
維持輸液です。

 

維持輸液は、一日の代謝に必要とされる
最小限の水、電解質、ビタミン、エネルギー量を補います。

 

特に、水や電解質は、過剰分を体内に貯留することは難しいですから、
継続的に経口摂取ができるようになるまで、
輸液を続けていくことが必要です。

 

腎機能が正常な場合、
生命の維持のためには、1日、100〜400Lの水、
10〜20mEqのNa、およびKが「最低限」必要です。

 

維持輸液での1日必要量の目安は、
水分が1500〜2000ml、Naが50〜80mEq、Kが40〜60mEq、Caが10mEq、
Mgが10mEq、Pが15mmol、ブドウ糖が100gほどです。

 

腎機能が低下し、尿を濃縮できない人や、
透析をしている人などでは、輸液量は大幅に違ってきます。

 

維持輸液の必要量の推定は、
尿量、体温、食事量、体重、性別、活動性、疾患などから行います。

 

・維持輸液の投与量の求め方

 

必要な輸液量は、経口摂取ができない場合で
おおよそ1500ml/日になる計算です。

 

維持輸液量=(尿量500ml + 便200ml + 不感蒸泄1000ml) − (経口摂取0ml + 代謝水200ml)

 

発熱、嘔吐、下痢、ドレーンなどの排液が見られたときは、
この式によって算出された量に、その量を加算します。

 

不感蒸泄とは、呼吸や皮膚からの蒸発による水の喪失のことをいいます。

 

不感蒸泄は、自覚することができないので、おおよその数値を計算で算出します。

 

成人の場合、何もしなくても1キロあたり1日で15ml、
例えば60キロの人であれば900mlの水分が不感蒸泄として失われ、
発熱や高温多湿環境では増加を示します。

 

体温は平熱によって1℃上昇するごとに15%増加し、
室温は30℃以上で1℃上昇するごとに15%増加します。

 

体重が60kg、平熱より2℃上昇、室温28℃の場合の不感蒸泄量は、
(15ml×60kg)+(15ml×60kg×15%×2℃)=900+270 となり、
一日あたりの不感蒸泄量は1170mlとなります。

 

 

維持輸液は、欠乏輸血とは異なり、
経口摂取が開始されない限り継続します。

 

基本的に、免疫機能が高まるなど、
腸からの吸収のほうが生理的には適するので、
腸の機能に異常がある場合や、経口摂取が不能、或いは不十分でなければ、
なるべく経口摂取へと切り替えます。

 

 

☆欠乏輸液と維持輸液のポイント

 

・水、電解質の欠乏があり、経口摂取ができない場合→欠乏輸液+維持輸液をします。

 

・水、電解質の欠乏はないが、経口摂取ができない場合→維持輸液をします。

 

・水、電解質の欠乏がなく、Naの量、濃度に異常がない場合で、経口摂取できる場合→輸液不要です。

 

 

看護師が知っておきたい輸液のキホン記事一覧

輸液製剤の種類と使い方

輸液製剤の基本は、5%ブドウ糖液と生理食塩液です。輸液製剤には、大きく分けると水分輸液製剤、電解質輸液製剤、血漿増量剤などがあります。この中で基本になるのは、水分ゆえ器製剤の5%ブドウ糖液、電解質輸液製剤の生理食塩液です。輸液療法を行う上で大切なことは、どの体液を補充するために、輸液製剤を投与するの...

≫続きを読む

 

基本の輸液製剤

生理食塩液は、細胞外液にのみ水分と電解質を補給します。細胞膜は、水の透過性が高いものの、電解質の透過性は低いという性質を持っています。0.9%の塩化ナトリウム(NaCl)を含む生理食塩液は、血漿の浸透圧とほぼ等しく(等張)、血管内に投与されると細胞外液に分布します。また、細胞内外に浸透圧差が生じるこ...

≫続きを読む

 

輸液管理のポイント

(1) IN/OUTのバランスと身体所見●バランスシート水のIN/OUTは、バランスシートで把握します。輸液管理では、補給されている量が適切で、体液量が一定に保たれているかを評価することが大切です。輸液量が過剰になると電解質のバランスを崩したり、心臓や腎臓への負荷が大きくなります。逆に、輸液量が少な...

≫続きを読む

 

ショックの時の輸液管理

ショックとはショックとは、何らかの原因によって、急激に全身の循環に障害が起こり、末梢組織に対して需要に見合う酸素が供給できなくなった状態をいいます。この状態が継続すると、需要臓器や細胞の機能が維持できなくなります。速やかに治療しなければ、命に関わることがあります。ショックの時の輸液管理のポイント初期...

≫続きを読む

 

脱水(体液喪失)の時の輸液管理

脱水とは、何らかの原因によって、体液、特に細胞外液が正常量よりも少なくなり、水とナトリウム(Na)が失われている状態です。主に水が喪失している純粋な脱水か、或いはNaが喪失しているのかがポイントになり、それによって病態や対応が異なります。脱水は、細胞外液の電解質組成によって大きく分けると、「高張性脱...

≫続きを読む

 

脳血管障害(脳卒中)の時の輸液管理

脳卒中とは脳卒中とは、脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、脳動静脈奇形に分類されます。・脳出血脳出血は、高圧薬や動脈硬化などが原因で、脳内の血管が破れて出血する病気です。・くも膜下出血脳の中に出血する脳出血に対し、くも膜下出血は、脳動脈瘤の破裂によって、くも膜の内側における出血です。突然の激しい頭痛が特徴...

≫続きを読む

 

呼吸器疾患(呼吸不全/気管支喘息)の時の輸液管理

呼吸不全とは呼吸不全とは、動脈血酸素分圧(PaO2)が低下する病気です。呼吸不全と診断されるのは、酸素濃度21%の室内気を吸入した時、PaO2が60Torr以下の場合です。さらに、動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が正常値(45Torrを超えない)で、低酸素血症だけの病態を「U型呼吸不全」といいます...

≫続きを読む

 

心疾患(心不全)の時の輸液管理

心不全とは心不全は、心筋の収縮力が低下することによって心拍出量が減少し、ポンプ機能が低下して全身に血液を十分に供給できなくなる病気です。これによって体液、特に細胞外液量が増加し、体液量が過剰な状態になり、浮腫や胸水、腹水など、体腔液貯留が起こります。機能異常の部位によって、左心不全、右心不全に分けら...

≫続きを読む

 

腎疾患(腎不全)の時の輸液管理

腎臓の働き(1) 尿などの代謝産物を排泄(2) 細胞外液量や浸透圧を調節(3) 水・電解質代謝の平衡を維持(4) 酸・塩基平衡を調節(5) ホルモンを生成する(内分泌機能)腎臓は、このような働きを担い、体内の恒常性を維持しています。特に、尿排泄は、水や電解質のバランスを保つために重要な働きです。腎不...

≫続きを読む

 

糖尿病の場合の輸液管理

糖尿病とは糖尿病とは、インスリンの分泌低下、またはインスリン抵抗性の増大によって、高血糖状態になる代謝疾患群です。血糖が高くなると、血漿浸透圧も高くなり、細胞内から細胞外へと水分が移動し、細胞内に脱水が起こります。また、浸透圧利尿が起きるので、尿量とともにナトリウム(Na)とカリウム(K)の排泄を増...

≫続きを読む

 

周術期の輸液管理

周術期の病態周術期は、手術による侵襲はもちろんですが、その前後で色々な特異的環境・状態におかれることにより、体液バランスに異常が生じます。この体液バランスが崩れる原因は、大きく分けると4つあります。・周術期に起こる体液バランス異常の原因(1) 術前・術後の食事摂取量低下手術のための絶食や手術による痛...

≫続きを読む

 

ナトリウム濃度異常の輸液管理

NaとはNa(ナトリウム)は、細胞膜を介して細胞内外で水の移動を起こす「有効浸透圧物質」で、細胞外液に主に分布しています。このNaを調節することによって体液量が調節されます。体液の張度(有効浸透圧)は、水によって調節されています。そして、水の摂取と排泄のバランスをとることによって保たれています。さら...

≫続きを読む

 

カリウム濃度異常の時の輸液管理

カリウム異常の病態ナトリウム(Na)は、主に細胞外液に分布していますが、カリウム(K)は、その殆どが細胞内液に分布しています。そして、細胞内液で、酸塩基平衡、浸透圧、水分保持に関する大切な役割を担っています。細胞外液に存在するKは、通常4mEq/l前後に保たれていますが、過剰、或いは欠乏すると、K濃...

≫続きを読む

 

輸液指示を受けるとき確認すべきこと

医師から輸液指示を受けるとき、特に注意して確認すべき点があります。インシデント・アクシデント防止のために、必ず、輸液に関して、注意を払うことが大切です。輸液に関しては、5Rの確認、そして、+1Rの確認が必要です。5Rの確認誤飲や誤投与を防ぐために、必ず5Rの確認を行うことが大切です。輸液の指示が医師...

≫続きを読む

 

注意が必要な薬剤

ハイリスク薬ハイリスク薬とは、注意が必要な薬剤のことです。ハイリスク薬の定義は、医療施設によって異なりますが、安全に使用するための業務手順書が施設ごとに作成されています。ハイリスク薬を安全に使用するための業務手順書のベースとなるものは、厚生労働科学研究「医薬品の安全使用のための業務手順」などです。「...

≫続きを読む

 

輸液の投与時に注意すべきこと

輸液の投与時には、点滴刺入部、輸液ラインの観察、バイタルサインの変化やアレルギー反応などにも注意します。輸液投与時は、医療安全の上で、患者さんの誤認・誤薬・誤投与を防止することが必要です。投与開始時から5分、15分後には訪室し、副作用や合併症の早期発見に努めなければなりません。輸液投与時の観察のポイ...

≫続きを読む

 

術後のサードスペースがある場合の注意点

術後のサードスペースがある患者さんに対して輸液を行う時には、サードスペースに移動した水分量の把握と、利尿期の輸液量に注意が必要です。サードスペースとは生体は、外傷や手術などの侵襲(ストレス)を受けると、生体炎症反応やストレスホルモンの分泌によって血管透過性が亢進されます。すると、血管壁のすき間が大き...

≫続きを読む