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前立腺癌のケア

前立腺がんの原因

 

前立腺がんの発症原因は不明です。

 

ですが、遺伝的な要因、環境的な要因(食生活/高タンパク、高脂肪、高カロリーの欧米型の食事)、
加齢、性生活などが発症に大きく関与していると考えられています。

 

またテストステロンなどの男性ホルモン(アンドロゲン)も、
前立腺がんの発症に大きく関与しているといわれています。

 

日本における前立腺がんの罹患者は、年々増えていますし、
がん患者のうち、前立腺がんで死亡にいたる死亡率も年々増えています。

 

このようなことから、今後も、前立腺がんの罹患率、
死亡率が高くなるということが予想できます。

 

病気分類

 

前立腺がんの病気分類では、TNM分類を用いることが原則です。

 

TNM分類とは、3つのカテゴリーから成ります。

 

・TNM分類

 

T:tumor 原発腫瘍の範囲や浸潤度を評価し分類します。
N:node 所属リンパ節転移の有無を評価し分類します。
M:metastasis 遠隔転移の有無を評価し分類します。

 

そして、治療は、それぞれの病期に応じて選択されます。

 

ただし、近年は、TNM分類を用いるようになっています。

 

・前立腺がんの病理所見

 

前立腺がんの病理所見については、グリーソン(Gleason)分類で構造異形を判定します。

 

これは、前立腺がんの大部分を占める腺がん組織の増殖程度をもとに、
5段階の悪性度に分類し、
優勢および随伴組織型を加味してスコア化します。

 

前立腺がんは、複数の病変が組織内に混ざっていることが多いため、
優勢な組織型(primary pattern)と、随伴組織型(secondary pattern)の得点を合計し、判定します。

 

たとえばもっとも優勢な組織型が、グレード2の場合、
その次に見られる随伴組織型がグレード3であれば、スコアは5です。

 

ですから、スコアは、2から10までの9段階に分類し、
病理学的評価を行います。

 

臨床的重要性は、スコアが5以上の場合で、
スコア5〜6の場合は低悪性度、スコアが7の場合は中悪性度、
8以上の場合は、高悪性度とみなします。

 

グリーソン分類と組織所見

 

Grade1 : 腺管の形と大きさ:腺管の形が均一で円形
      腺管の大小不同(直径の大小不同):2倍以下
      浸潤様式:境界明瞭で圧排性増殖を示す

 

Grade2 : 腺管の形と大きさ:腺管の形が比較的均一でほぼ円形
      腺管の大小不同(直径の大小不同):2倍以下
      浸潤様式:境界がやや不明瞭で浸潤性増殖を示す

 

Grade3 : 腺管の形と大きさ:腺管の形が不均一で不規則な形。角状の線腔形成があることがある。
      腺管の大小不同(直径の大小不同):2倍以上
      浸潤様式:間質への細胞浸潤が認められる。
          とくに、正常腺管を含むがんの腺管増生があれば、Grade3に分類する。

 

 

Grade4 : 腺管の形と大きさ:小型の融合腺管より成る。
      浸潤様式:大小の索状型の腺管増生を示す。
          篩状がん、ないし、乳頭状がんで、腫瘍胞巣が大型で浸潤所見がみられるものはこの型に入る。
          また、小型細胞の索状浸潤所見があれば、Grade4に分類される。

 

Grade5 : 腺管構造を示さない

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