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カルシウムの特徴
ナトリウムやカリウムに比べると臨床検査で測定される頻度が少ない「カルシウム」。
ですが、一般的には最も良く知られているミネラルではないでしょうか。
Ca(カルシウム)は、ヒトの体にはおよそ1000gのオーダーが含まれています。
ナトリウム(Na)やカリウム(K)は、どちらも100g程度しか含まれていませんから、
カルシウムの量は破格です。
そして、この膨大な量のカルシウム(Ca)の殆どは「骨」に存在しています。
骨は、「骨芽細胞」・「骨細胞」・「破骨細胞」という細胞成分の他に、
「骨基質」という間質成分が多量に存在し、
骨基質の海に各細胞がはまり込んだような構造になっています。
「海」と言っても、水分は1割程度しかありません。
残りのおおよそ3分の1は有機物、3分の2は無機物で構成されています。
有機物の代表としてはコラーゲンがあります。
このコラーゲンにリン酸カルシウムなどの無機塩の結晶が沈着し、
骨は絶妙な頑丈さとなっているのです。
もし、無機結晶の沈着が乏しいと、骨の硬さは低下してしまいます。
そして、コラーゲンが乏しくなると骨は弾力性・しなやかさを失って硬くなり、
硬いわりに、もろいものとなってしまいます。
無機塩の結晶が沈着しているので、当然その物質は水に溶けにくくなります。
ですから、骨基質に含まれるリン酸カルシウム、
特にその代表格であるヒドロキシアバタイトはきわめて水に溶けにくい物質です。
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