看護記録の書き方のキホン

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子宮頸がんの分類

子宮頸がんは、「臨床進行期分類」を基本とし、
原則として治療開始前に分類され、決定されています。

 

そして、この分類によって、
治療法の決定や予後の推定、或いは治療成績の評価などを行います。

 

日本産婦人科学会では、国際的な比較を可能にするため、
FIGO(International Federation of Gynecology and Obsterics:
国際産婦人科連合)による「臨床進行期分類」と、
UICC(Unio Internationalis Contra Cancrum:
国際対がん連合)による「TNM分類」を採用しています。

 

FIGO2008分類から、上皮内がん(CIN)0期は、
進行期から除外されました。

 

TNM分類は、以下の3つの因子に基づいて、
病変の解剖学的進行度を記述します。

 

(1) T(Tumor): 原発腫瘍の進展度
(2) N(Node): 所属リンパ節の状態
(3) M(Metastasis): 遠隔転移の有無

日本産婦人科学会2011、FIGO2008による子宮頸がんの臨床進行期分類

・I期

 

がんが子宮頸部に限局するもの(体部浸潤の有無は考慮しない)

 

IA期: 組織学的にのみ診断できる浸潤がん

 

IA1期: 間質湿潤の深さが3mm以内で、広がりが7mmをこえないもの

 

IA2期: 間質浸潤の深さが3mmを超えるが5mm以内で、広がりが7mmをこえないもの

 

IB期: 臨床的に明らかな病巣が子宮頸部に限局するもの、
   または臨床的に明らかではないがIA期をこえるもの

 

IB1期: 病巣が4cm以内のもの

 

IB2期: 病巣が4cmをこえるもの

 

・U期

 

がんが子宮頸部をこえて広がっているが、
骨盤壁または膣壁下1/3には達していないもの

 

UA期: 膣壁浸潤が認められるが、
    子宮傍組織浸潤は認められないもの

 

UA1期: 病巣が4cm以内のもの

 

UA2期: 病巣が4cmをこえるもの

 

UB期: 子宮傍組織浸潤の認められるもの

 

・V期

 

がん浸潤が骨盤壁にまで達するもので、腫瘍塊と骨盤壁の間に
cancer free space(がんのない部分)を残さない、
または膣壁浸潤が下1/3に達するもの

 

VA期: 膣壁浸潤は下1/3に達するが、子宮傍組織浸潤は
    骨盤壁にまでは達していないもの

 

VB期: 子宮傍組織浸潤が骨盤壁にまで達しているもの、
    または明らかな水腎症や無機能腎を認めるもの

 

・W期

 

がんが小骨盤腔をこえてひろがる、或いは膀胱や直腸結膜を侵すもの

 

WA期: 膀胱、直腸粘膜への浸潤があるもの

 

WB期: がんが小骨盤腔をこえてひろがるもの(遠隔転移)

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