看護記録の書き方のキホン

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中途採用者は看護の現状を客観的に指摘してくれる貴重な存在

中途採用看護師に、
「この施設では、このシートを使って
退院後の生活を考えた看護計画を立案しているので、
やってください!」と、一方的に自分のやり方を教える教育方法もあります。

 

ですが、中途採用看護師の今までの経験を活かすことなく、
自分たちのやり方を押し付ける教育方法では、
本当にそのシートで問題はないのか、
退院後の生活考える看護計画は患者さんの家族の生活に沿ったものかなど、
自分の施設の看護を客観的に見てくれる
貴重な人材を失うことになってしまうでしょう。

 

今までの経験を尊重してくれる組織に悪い印象を抱く中途採用看護師は、
ほとんどいないでしょう。

 

ですから、目標を設定するときには、
「中途採用看護師は、○○ができる」だけでなく、
「この方法が効果的か効率的かを判断する。」、
また、「課題を見出す」など業務見直しの視点も含めておくと、
部署の活性化の道が広がります。

実現可能な目標設定をする

教育デザインは、中途採用看護師の要望ばかりを聞くということではありません。

 

「私はすべてに自信がないので、一年かけてゆっくり教えてもらいたい」
という中途採用看護師がいたとします。
そのとき、それが施設や部署として難しいのであれば
「こちらも人手があれば、ゆっくりと関わりたいのですが、
その余裕がありません。
まず、最初の3ヶ月でここまで実践ができることを希望しますが、
いかがでしょうか。」というように、
部署側の要望を最初にきちんと伝えることが必要です。

 

そして、部署側がサポートできることを伝え、
両者で実現可能な目標を設定することが、
最も効率的な方法となります。

中途採用看護師の評価

教育担当者は、
「たくさんの研修会に参加し、勉強してきたけれど、
評価の方法がわからない」という人がいます。

 

判断は、「実施した教育者の評価は、
チェックリストにすべて○がつくことです。」
と決めてしまうことにすれば、簡単になりそうです。

 

ですが、チェックリストにすべて○がつくことを評価とするのは、
本当の教育の評価だということはできません。

 

以前は、行動が変化したら、
教育の効果があったと評価したこともありました。

 

しかし、医療や看護の社会状況は、めまぐるしく変化します。
その変化に対応せざるを得ない部署や施設においては、
「評価とは、現状を良くする事が目的であり、評価は手段である。
つまり、結果の評価よりもプロセスの評価が大切である。」
という考え方をしたほうがより自然です。

 

ですから、評価の多くにエネルギーを注いだとしてもあまり意味はありません。

 

評価を一生懸命しても、現状をどう変えたいのかが明確でなければ、
現状はそれほど変わりません。

 

「私の部署には、このような能力を持った看護師が必要だ。」、
「このような能力のある看護師を育成するために、
私たちはこの教育にこの研修会を企画している。」
という達成したビジョンや目標を設定することに力を注ぐことが必要で、
それをすべての看護師に理解できるような形に変えていくことが必要なことです。

 

今までの看護管理者や教育担当者は、
今まで研修を受けた直後、もしくは現場で、
どのくらいの知識や技術が活用できたかを問う際、
どれだけ目標に達することができたのかを判断する総括的評価を主としてきました。

 

ですが、評価とは、「今現在どれだけ目標を達成できたか」という
目標に対する「現在地点の確認」であると考えるべきです。
ですから、教育や学習の途中に行われる形成的評価には、
もっと注目しなければなりません。

 

形成的評価とは

 

形成的評価とは、一連の学習や経験を通して、
対象者がどのくらい進歩したのかを非公式な方法で確認することです。
そして、「通常は個人を対象に行われ、
最終的な採点や総合評価の材料にならない。」とされています。

 

つまり、看護管理者や教育担当者が設定した目標を達成するために、
教育活動の途中で行う評価であり、
しっかり学べていないことや、
技術が身に付かないことを
学習者である中途採用看護師の責任だと
一方的に押し付けることは決してしてはいけないということです。

 

中途採用看護師の責任とするのではなく、
むしろ、その結果を真摯に捉え、
教育プログラムや方法を考えていくことが重要です。

 

中途採用看護師に対しては、教育の途中で、
「到達していただきたい目標をこのように設定していますが、
現在どこまで進んでいると思いますか?」
「目標到達のために、私はどのようなサポートができますか?」、
という支援やフォローを主にすることが大切です。

 

このようなことから、看護管理者や教育担当者が評価者として
中途採用看護師を評価するだけでなく、
自己評価と他者評価をあわせて、
現時点の確認を行うことが必要であるということがわかります。

 

すると、たとえばある技術を獲得するという目標達成に向けて、
その技術を使ったケアが必要な患者さんを
優先的に中途採用看護師に受け持ってもらうなどというやり方が
見えてくるでしょう。

 

中途採用看護師の指導目標と評価のポイント

 

・評価と目標はワンセットである。
・目標がなければ評価はできない。
・評価は個人だけを見ずに、教育デザイン全体を評価する必要がある。
・評価は、中途採用看護師が目標達成するために、
どんな支援やフォローができるかが最も重要である。

 

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