手袋は必ず着用しよう
感染対策は、ガイドラインに則って実施します。
患者さんに触れる処置の前後には、手指の消毒を行うのは基本中の基本です。
そして、ディスポーザブルの手袋の使用も厳守します。
使い捨ての手袋を着用する理由としては、
手袋を介して他の患者さんへの感染を防ぐこと、
看護師自身への針刺し事故による感染から身を守ることなどがあります。
手袋に限ったことではなく、感染対策は十分に行わなければなりません。
手指衛生や清潔操作、ルートの交換など、目安となるのは
「血管内留置カテーテル由来感染防止のためのCDCガイドライン」をはじめとするガイドラインです。
注射や輸液中に高頻度で発生する「静脈炎(静脈壁内膜の炎症)」は、
原因の一つに「感染による細菌性静脈炎」が挙げられます。
輸液や薬液の汚染、針の刺入部からの汚染、不適切な手技などで
血管内へ細菌・真菌などの微生物が侵入するために炎症が引き起こされるものです。
この静脈炎の症状は、静脈に沿った圧痛、発赤、紅斑、腫脹、熱感、
紅斑性条痕、排膿などが見られ、敗血症の原因にもなります。
このような細菌性静脈炎を防ぐために必要なことは、
ガイドラインに沿った手技を行うことです。
「血管内留置カテーテル由来感染防止のためのCDCガイドライン」によると、
継続使用しているカテーテルの交換は、
72〜96時間(3〜4日)毎より頻回に交換する必要はない」となっています。
静脈炎スケール
「0」 : 臨床的徴候は認められない。
「1+」 : 刺入部に、発赤あり(疼痛の有無は問わない)。
「2+」 : 刺入部に、発赤および/もしくは腫脹を伴う疼痛あり。
「3+」 : 刺入部に、発赤および/もしくは腫脹を伴う疼痛があり、
赤い策上、策上硬結が触知可能。
「4+」 : 刺入部に、発赤および/もしくは腫脹を伴う疼痛があり、
赤い策上、長さ1インチ(=2.54cm)以上の策上硬結が触知可能で、排膿あり。
採血・注射・輸液時の主な感染対策
@ 手技の前後には、眼に見える汚れがない場合は、擦式アルコール製剤で手指衛生を行う。
A 血管内留置カテーテルの挿入とケアの際には無菌操作を守る。
B 血管内留置カテーテルのドレッシング材を交換するとき、清潔手袋か滅菌手袋を着用する。
C 滅菌された注射器具の清潔を保つ。
D 末梢静脈カテーテル挿入部位の消毒は、
70%アルコールやヨードチンキ、ポピドンヨード、クロヘキサジンの消毒用綿で、
中心から外側へ向けて円を描くように消毒する。
E 使用後の注射器は、リキャップせずに廃棄容器に捨てる。
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