看護記録の書き方のキホン

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末梢静脈カテーテルの交換について

静脈のライン確保が難しい患者さんに対して、
やっと末梢静脈カテーテルを留置できた…と言うような場合、
留置したカテーテルの定期交換を躊躇います。
ですが、末梢静脈カテーテルは血栓ができたり、感染のリスクがあるので、
72時間〜96時間以内、つまり3〜4日以内に交換することが望ましいとされています。

 

しかし、末梢血管が極端に確保しにくい患者さんの場合で、
静脈炎がないことが確認できれば、一週間ほどの留置は可能です。

 

子供の場合は、静脈炎の徴候や感染の徴候がなければ
針をさす時の苦痛を考慮し、定期的に交換はしなくても良いとされています。
ただ、静脈炎や血管外漏出の発生を早期に発見できるような観察・管理は充分なものを必要とします。

ライン・ルート・カテーテルとは

「ルート確保して!」などと医師に言われると、
看護師、特にその病院の新米看護師は何をつなげればいいのか?など迷うと思います。
施設によって、緊急の場合のルート確保の方法などは概ね決まっていますが、
現場では、薬液や投与の速度を確認しないままに看護師の判断で行うと患者さんの死に繋がることもあります。
ですから、「ルートを確保する」と言う指示も、
単に末梢のルートを確保するという意味なのか、
点滴を流す意味なのかなど、確認してから行う方が安心です。

 

輸液の際に使われる言葉の定義ですが、
一般的に、ライン(line)・ルート(route)は経路を表し、
点滴セットと留置カテーテルまでを含みます。
ですが、「ルート交換」と言う場合は、
留置カテーテルを含めず点滴セットの交換を示している場合が一般的です。

 

そして、カテーテル(catheter)は体内に穿刺・留置された管を示し、
点滴セットは点滴本体からカテーテルに至るまでの点滴器材を示しているのが一般的です。

静脈炎のリスクを減らすためにすべきこと

末梢静脈カテーテルは、比較的挿入手技が簡単です。
ですが、感染や静脈炎の確認がされないままに留置されているなど
不適切な管理がされていることが多く、静脈炎のリスクを伴っている場合が多いです。

 

このリスクを減らすためにCDCガイドラインによって、
「末梢静脈カテーテルは72時間以上留置しないこと」と推奨がされています。

 

この72時間と言うのは、カテーテルに72時間以上留置されたままになったとき、
静脈炎が劇的に増加したと報告されたことに基づいています。
ですが、96時間までの留置は比較的安全であるという報告もあることから、
72時間〜96時間以内の交換で良いとされています。

 

そして、カテーテル留置中に静脈炎の徴候や感染の徴候がないことが確認され、
静脈ラインを確保するのが難しいとされる患者さんに対しては7日程度の留置も可能であるとされており、
子供の場合も、ライン確保に伴う安全性や痛みの軽減などが考慮され、
感染症や静脈炎についての徴候がないことを確認しながらの留置であれば定期的な交換は不要です。

 

また、末梢静脈カテーテルの輸液セットの交換は、リスク軽減のために毎回交換すれば良いか?と言うとそうではななく
頻繁に交換することで接続部からの汚染リスクが高くなります。
このため、72時間以上の間隔をあけて交換することが推奨され、
血液や血液製剤、脂肪乳剤など粘度のある薬剤を注入した場合は、
全回路を24時間以内に交換します。

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