看護記録の書き方のキホン

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血圧測定(バイタルサイン)

血圧測定は、健康診断では必ずチェックします。
血圧を測定することによって、血管障害による疾患を発見することができます。
血圧が高い状態が続いていると、心臓病や脳出血などの原因になる事もあるので、
健康のバロメーターとして、定期的にチェックすることがもとめられます。

 

血圧測定は、心臓の収縮と拡張を繰り返して
全身に血液を送り出している血管壁の圧力を測定するものです。

 

最近は、自動血圧計が普及し、血圧測定は誰でも簡単に行うことが出来ますが、
測定値を鵜呑みにしてしまってはいけない場合もあります。

 

また、看護師が手で測る水銀式の血圧計で測定する場合は、
自動血圧測定器ではできない、看護師ならではの手技で、
患者さんに「診てもらった」と言う安心感や満足感を与えることができます。

脈拍が触れず血圧が測れないとき

心臓が血圧を送り出すために収縮した時の血圧が最高血圧(収縮期血圧)です。
そして、心臓が血圧を貯めるために拡張した時の血圧が最低血圧(拡張期血圧)です。

 

血液が左室の収縮によって大動脈に送り込まれるときに、
血管壁を通じてその波動が全身の動脈に伝わります。
この波動が「脈拍」として触知されます。

 

上肢の脈拍に触れることができず血圧が測れないことがあります。
この場合の脈拍が触れない原因としては
「触知できないほど血圧が低下している」、
「血圧測定をしようとしている上肢に、何らかの理由で血液障害が起きている」、
「触知している部位が不適切」と言うようなことが考えられます。
ですから、それぞれの原因によって対処し、血圧を測定していくことが大切です。

脈拍を触知できる部位

浅側頭動脈(こめかみ)
橈骨動脈(手首)
総頚動脈(首)
上腕動脈(肘の内側)
前脛骨動脈(ひざの下、すね)
大腿動脈
膝窩動脈(膝のうら)
足背動脈(足の甲)
後脛骨動脈(くるぶし)

触知できないほど血圧が低下している場合

血圧は、通常、上腕動脈を用いて計測します。
そして、上腕動脈で脈拍が触知できる血圧は一般的に60mmHgですが、
何らかのショックなどによって収縮期血圧が60mmHgよりも低下すると
この部分での脈に触れることができず、血圧測定が難しくなります。

 

触知できないほど血圧が低下しているために血圧を測ることができない場合は、
まず、患者さんの意識状態を確かめます。
意識状態に問題がなければ、ほかの原因によって脈拍が触れないと考えます。
意識レベルが低下しているときや、意識レベルが確認できない場合は
通常は上腕動脈で測定しますが、
ほかの動脈を触知しておおよその値を把握し、血圧を観察します。

 

(おおよその値を把握とは)
・大腿動脈で脈拍が触知できる場合→50mmHg
・頸動脈で脈拍が触知できる場合→40mmHg

 

すべての動脈においても脈拍が触知できない場合は、
PEA(無脈性電気活動)が考えられるため、直ちに心肺蘇生を必要とします。

上腕動脈に血流障害がある場合

上腕動脈に血流障害があると脈拍が触知できず血圧を計測することができません。

 

上腕動脈は鎖骨下動脈から分枝されます。
ですから、例えば大動脈炎症症候群(高安動脈炎)など、
この部分の動脈に狭窄や炎症があると脈拍を触知できないことがあります。

 

この場合は、一側性のことが多いので、左右の脈拍触知状態や末梢循環の左右差を確認します。

 

日頃から、体中の色々な部位で脈拍を触知できるように訓練しておくことで、
このような場合、スムーズに対処できますね。

触知している部位が不適切な場合

脈拍は、動脈が対表面に出てきているような浅い部位、
例えば、脈拍触知には橈骨動脈、血圧測定には上腕動脈で触知することが一般的です。

 

ですが、肥満している人や浮腫が顕著な人ですと上腕動脈がどこにあるのか分らないことがあります。

 

このような場合には、橈骨動脈や膝窩動脈、足背動脈などで、
触診法で血圧測定をします。

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